4月の末にダメ元で挿し芽をしたロウバイ、無事発根まで確認出来たのですが、その後本葉が全然生えてきません。同じペットの挿し床に挿したヤマモミジやボケ、マユミもここ1〜2週間でみんな調子を崩して枯れてしまいましたので、もしかしてロウバイもヤバいんじゃないかと思い、朱泥鉢に鉢上げすることにしました。
鉢上げするロウバイの現状
今回鉢上げしようと思っているロウバイの現状を見てみます。枯れちゃった挿し芽の様子も見てみましょう。
こんな感じ。向こうの方にヤマモミジとボケが見えますが、どっちも茶色く枯れちゃってます。右端のマユミも非常に調子が悪く、枯れちゃってますね。
こちらはヤマモミジ。本葉が結構出始めていたので発根はしていたはずなのですが、突然枯れてしまいました。
これはボケ。これも新しい葉が3枚出てきていたのでしっかり発根してくれている!と油断していました。特におかしなことをした覚えはないのですが、これもヤマモミジと同時期に調子を崩して枯れてしまいました。
これはマユミです。葉はまだ緑色ですが、カサカサになっています。これも枯れちゃったと思います。
こんな風にピンセットを突き刺して用土を崩していきます。まずは枯れちゃったやつから引き抜いて、根の様子を記録しておきます。
これはヤマモミジ。いやー思った以上に発根してくれていました。枯らしてしまったのはちょっと残念。
細根も出始めていたようなので、悔しい限りです。
こちらはボケ。これもそこそこ発根してくれていたみたい。
一瞬根はまだしっかりしてるかも?と思ったのですが、発根した根の付け根が瘦せ細っちゃってます。これでは根としての機能を果たしていないですね。枯れちゃってもしょうがないか。
ここで何もない方の用土をスコップで掘り出しまして…
ペットを傾けて残りのマユミとロウバイを取り出します。
ペットを傾けた時に葉が一枚取れてしまいました。こちらもしっかり発根しているのですが…
やっぱり根の付け根あたりが細くなってしまっていました。なんでしょうかね?
ロウバイの鉢上げ
最後にロウバイです。
根を折ったりすることもなく、うまいこと取り出せたみたいです。
そこそこ太い根がたくさん生えてくれていて一安心。ただ、これだけ根がしっかり張っているのに本葉がぴくりとも動かないのが逆に不思議です。
根の付け根、というか挿し芽の断面あたりが黒くなっています。どうも腐っているみたいな感じです。これが原因で成長が止まっているのかも知れません。
ピンセットの先で突いてみるとボロボロと崩れてくるので、黒くなっているところを出来るだけ取り除くことにしました。
これくらい取り除きましたが、これ以上は怖くて取り切れませんでした。やはりペット苗床の中がかなり高温多湿になっていたようで、腐り始めていたみたい。もっとガリガリ削ってもよかったかな?
この写真を見ていてふと気付きましたが、こちら側、根が全く生えていませんね。片根とまではいきませんが、八方根でもない感じです。将来の植え替えの時にちょっと考える必要がありそうですね。
こうやって見ると、根元部分はかなり調子が悪そうです。もしかして腐り始めている?鉢上げが間に合えばいいのですが。
いつも通りゼオライトを底に敷きますが、今回は先に1mmのアルミ線を通しておきました。挿し芽を支えておくためです。後から刺してもいいのですが、全部終わった後だと用土を崩してしまいそうだったので、今回は先に刺しています。
そこに配合用土を薄く敷き、マグアンプをひとつまみ。配合用土はゼオライトが見えなくなるくらいで薄く敷いたのですが、今思えばもっと入れても良かったかも、と思っています。
針金を挿し芽に巻き付けますが、あんまりしっかりとは巻き付けていません。軸を固定できるくらいのギリギリの強さ。まだ軸が柔らかくすぐに食い込んでしまいそうなので、この針金は早めに切ってしまうつもりです。切ったら下から針金を引き抜くつもり。そうすれば用土が荒れることもなく、すっと抜けると思うのです。
そしたら下から針金を引っ張りつつ、植え付けの深さを決めます。今回はこれくらい。深さが決まったら底から出ている針金を改めて曲げて固定し、鉢の外に出ている針金を鉢に沿って上に曲げておきます。この根はピンセットである程度八方に広がるように位置を調整してみましたが、こっちを動かすとあっちが動いてしまう、という感じであんまりうまいことできませんでした。
そこそこ納得出来る位置に調整出来たら(あるいは諦めたら)用土を入れていきます。
細かい根はないのでそれほど気にする必要はないのですが、やっぱり根と根の間の隙間は出来ますので、爪楊枝で突いてしっかり用土を流し込んでおきます。
一旦これくらいまで用土を入れて…
最後に遊恵盆栽さんの配合用土を一番上に入れました。これはくん炭が浮き上がってこないようにこうしている訳ですが、くん炭は細か過ぎてどうしても浮いてきちゃいます。やっぱり竹炭の方がいいかもです。
あ、外に出ていた針金は適当な長さに切っておきました。
最後にバケツの水に浸けて微塵を洗い流し、用土を締めておしまいです。微塵を洗い流すために水の中で細かくゆする訳ですが、そうするとくん炭が浮いてきてしまうのですね。これはもう仕方ないと諦めるしかないかな。思ったより斜めに、しかも深植えになっちゃいましたがまあいいでしょう。これで鉢上げ作業はおしまい。お疲れさまでした!
今後の管理
このロウバイはとりあえずこのまま様子を見るしかないと思っています。いよいよ梅雨入りして天気も悪く、また湿度も高い日が続くので、灌水はやり過ぎないように気を付けないといけないです。梅雨ですので肥料はなし。ほんの少しだけ元肥のマグアンプを入れましたが、用土を入れる途中でもっと入れておいても良かったかも知れません。
針金はこのくらいの位置に見えていますので、中心から本葉が出てきたくらいのタイミングで切ってしまおうと思っています。
その中心部分ですが、本葉が出てきそうな雰囲気がまるでありません。軸の断面が腐って傷んでいたのでそのせいかも知れません。今回の鉢上げでまた動き出してくれればいいのですが、2〜3週間かかるかも知れませんね。
このロウバイ、未だに葉がまだらです。陽に当てたら全体が緑になると思っていたのですが、どうもそうでもないみたい。これはこれでまあいいのですが、葉っぱはでかいけどちゃんと光合成出来ていないのでは?と心配になります。あれだけ根が伸びていたのである程度は出来ているはずですが。
これで動き出してくれればいいのですが、しばらくはじっと見守ります。
他のロウバイの軸切り挿し芽
もう2本、軸切り挿し芽をしたロウバイがあるのですが、ついでに様子を見てみます。
まずはこちら。ペヤングに出てきたロウバイです。軸切り挿し芽をしたのは5月の末。ちょうど2週間前です。
双葉が開きかけのタイミングで挿し芽したものですが、どうも既に発根しているんじゃないか、と思うのです。
なぜならほら、こんな風に本葉が伸び始めているのです。
こちら、根を切らずに植えていたロウバイですが、6月に入って急に調子を崩し、この有り様です。この時の本葉は…
こんな感じのまま成長が止まってしまったのですが、今回は大丈夫そうかな?
この芽をよーく見ると…
中心に次の本葉が準備されています。今のところ順調なようです。
ただ、これもペットに挿しているので、根腐れが心配です。ペットの中はほとんど空気が入らず高温多湿なので。これだけ成長しているのであればまあ、ほぼ確実に発根していると考えていいでしょう。発根した後のペットの中の環境はあまりよろしくないので、早々に鉢上げしてしまった方がいいのではないかと思っています。
葉っぱはしっかりしているし、軸の根元あたりもまだ青々と綺麗ですので、早めの鉢上げがいいでしょうね。根もまだそんなに伸びてないはずだし。来週くらいにやっちゃおうかしら。
こちらは10日ほど前に軸切り挿し芽したロウバイです。まだ双葉も開いていませんが、挿し芽した時よりもまっすぐ上を向き始めています。
ほら、ピーンとまっすぐになりました。
双葉の色も徐々に濃くなり、少しずつですが開き始めているような気がします。ただ、この一つ前の挿し芽は2週間でもう本葉が出始めているので、10日でこれというのはちょっとゆっくりかも?これは芽が出てきてすぐに挿し芽をしていますので、挿し芽をするタイミングとしては双葉が開き始めて殻が取れるあたり、というのが正解かも知れません。でもおそらく、この挿し芽も既に発根が始まっているのではないかと思います。
このロウバイはハナから朱泥鉢に挿していますので、鉢上げの必要がないのがGOODです。ここ2〜3日は雨で湿度も高いので、被せていたペットボトルの蓋は外して明るいところに置いていますが、太陽が出るような日はやはりまだ明るい日陰に置いておいた方がいいかも知れません。双葉が開いたらペットの蓋はもうせず、日当たりの良い場所に出してもいいのかな、と思います。
軸切りをせず根をそのまま活かしたロウバイが枯れてしまったのが謎ですが、この経験があって非常に怖いのです。いつ突然枯れてしまうかも分からないので。おそらく根腐れが原因、水のやり過ぎだとは思うので、ちょっと気を付けようと思います。
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