山もみじの軸切り挿し芽のやり方 〜株立ち&単独編〜

やまもみじの軸切り挿し芽のやり方 山もみじ (ヤマモミジ)
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2022年、今年も株立ちに挑戦しています!ぜひご覧ください!
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先週16本まとめて山もみじの軸切り挿し芽をしましたが、今日はその続きです。今回は10本使った株立ちと、一本ずつ単独での挿し芽に挑戦します。単独の方はもうそのまま、一本ずつ刺すだけですが、株立ちの方は少しだけ工夫してみました。

先週軸切り挿し芽をした山もみじ

先週軸切り挿し芽をし、1週間が経ちました。まだ枯れないでいてくれているでしょうか。

これが今朝の状態です。まだ枯れてはいませんが、葉が赤みを帯びてきてしまいました。この葉が枯れてしまう前に根を付け、次の葉に出てきて欲しいのですが、微妙な気がします。

これだけではないのですが、ここに挿した紅葉はみんなこの双葉が赤くなってきています。よく考えてみると、根がないので葉からの蒸散は抑えないといけないし、とは言え葉は必要なんですが本葉があるし。双葉は別になくてもいいのですよね。多分、もみじとしてもそれはわかっていて、とりあえず双葉を落としてしまおうとしているような気がします。

ということで、今日やる方は最初から双葉を切り落としておくことにします。

もう1つ問題が。軸が短すぎて葉が鉢のヘリに触っているのですが、灌水でバケツの水につけると葉先が鉢の外側にくっついちゃうんですね。この写真は指で剥がしたところですが、水をやるたびにこの作業をするとどうしても葉先が痛むし(写真ではもう痛んでいますね)、葉を触ると軸が動いちゃう。挿したあと軸を動かすのは厳禁なので、これもやりたくないのです。こちらの鉢の方はこうやって鉢にくっついてしまう葉の先の方を切り落としてしまおうか考え中です。

では、多少は成長しているのでしょうか?

葉が混みすぎていて次の葉が出ているかどうかなかなか見えず。ようやく1枚撮ったのがこの写真。本場の付け根、本当に小さな芽がポチッと出来ていますが、これは多分挿した時点であったもの。これが成長してきてくれれば則ち根がついた、挿し芽成功、ということなのですが、現時点ではまだ分かりません。まあ挿してから1週間しか経っていないので、もう少し待たないといけないですね。では、今日の作業に移ります。

もみじの軸切り挿し芽のやり方 〜株立ち編 その2〜

基本的には先週やったのと全く同じ作業です。

現状こんな感じ。それぞれ元気に育っています。

挿し芽の準備

まずは挿し芽の準備です。

今回は先にルートン水溶液を準備しておきました。

先週同様、出来るだけ根元の方を良く切れるハサミで切ります。

なんだか次の葉が出始めちゃってました…

双葉を付け根あたりで切り落とし、先ほどの水溶液に切り口を浸しておきます。これを繰り返します。

出来るだけ根元の方で、と引っ張ったら、抜けてしまいました。根がついているのでこのまま挿して(というか植え替えて)もいいと思うのですが、とりあえず軸切りすることにします。これもこのまま水溶液に浸します。

そんな作業を繰り返し、今回は11本を束ねて挿します。

挿し芽をまとめる

これも先週と全く同じ作業、挿し芽を木綿糸で束ねて縛ります。

まずこんな輪を作っておきます。

束ねます。この時に、軸が曲がっているものは外向きにしたり、軸が短いものを外側に、長いものを内側に持ってきたり、葉が重なりにくいように軸を回転させたりと、位置を細かく調整します。と言ってもそれは理想論。そんなに簡単には出来ません。あんまりこだわってもしょうがないので、ある程度のところで良しとします。

下側はこんな感じ。

さっきの輪に通します。今回はこのくらいの位置で糸を絞って位置決め、下に向かって巻いていきました。

これ、今葉っぱが下の状態です。これくらい巻いて軸が固定できたら、反対側にも輪っかを作って縛り、糸を固定します。

下はこれくらい残っていますが、糸の下でバッサリ切り落とします。先週と同様、よく切れるカミソリで刃を引きながら、一気にスパッと落とします。

こんな感じになりました。

ここまで出来たら、先ほどのルートン水溶液に断面を浸し、日陰に置いて一時間ほど水揚げさせます。針金の切れっぱしを横に渡して、葉が極力水につかないようにしました。

鉢の準備と植え付け

しばらく時間があるので、先に鉢を準備します。

こちら、2月半ばに針金を掛けて鉢に植え替えた真弓なんですが、枯れてしまったようです。

根の方はまだ緑なんですが、先端は完全に枯れてしまっています。残念ですがあきらめて、この鉢を再利用します。

半分くらい?さっきの土を残し…

あとは鹿沼土を入れてバケツの水に入れ、細かくゆすりました。微塵や小さなゴミ等が鉢底から抜け、表面も平らになります。

竹串で中央に穴を開けます。深さは1.5〜2cm弱?かな?深すぎると葉が鉢のヘリにくっついちゃうし、浅すぎると安定しないのでなかなか難しいところ。

断面にルートンをつけて、水を一滴たらします。

ごく軽く混ぜてペースト状にします。本当はペースト状にしたものを塗りつけるのが正解なのですが、手抜きです。

さっきの穴にゆっくりまっすぐに挿し、バケツの水に鉢のふちまで浸してそーっと揺すります。

挿した時はこんなにゆるゆるだったのですが…

水に浸すと用土が締まってある程度固定されます。とはいってもそんなにしっかりじゃないですが。

根元の拡大図。こんな感じに締まります。本当は針金か何かで動かないようにしっかり固定したいところですが、軸を傷付けたりしそうなので結局やりませんでした。

前回のよりもマシでしょうか?細長い鉢を使った甲斐がありました。

まあやっぱりこんな風に張り付いちゃう葉も出てくるわけなんですが… もう仕方ないのでこれでいきます。

もみじの軸切り挿し芽のやり方 〜単独編〜

こちらは「単独編」なんて言ってますが、一本ずつ軸切り挿し芽するっていうだけのことです。

挿し芽の準備

切り取ってルートン水溶液に浸ける、というところまでは全く一緒です。

株立ち用のやつと同時進行でやっていました。手前側が一本ずつ挿す予定の芽。こちらも一時間くらいルートン水溶液に浸けてありますが、軸を切る位置を何種類か作りました。

こちらに使う苗は、根が切れてもいいや、とばかりに、軽くゆっくり引き抜いたもの。根がしっかり付いています。

ひとつはこの辺で切りました。白い部分なので太根が少し残っている、という感じでしょうか。あと、ほんのちょびっとですが細根が出かかっていたので、これも残してあります。

こちらは微妙に2つ目の本葉が出始めていましたので…

このくらい。これも太根が若干残った位置で切っていますし、細根をほんの少しだけ残しました。これでは軸切り挿し芽にならないのですが、枯れてしまっても嫌だし、自信のなさの表れ、といったところでしょうか。

これはほんのちょびっと、本葉らしきものが出来始めています。

このくらいの位置で切りました。

いくつか軸を切る位置を変えてみましたが、関係あるんでしょうかね?

鉢の準備と植え付け

鉢はこちら。

結構大きめの鉢にしました。これは挿し芽をする鉢、と決め、他に何か挿し芽などする時はここに挿してもいいかな、と思っています。では、芽を挿していきます。

この辺、端っこに穴を開けます。軸が細いので、ここではつまようじを使っています。

これは細根を残したやつですね。ルートンをたっぷりつけてさっきの穴に挿します。

そーっと、断面が出来るだけ用土に触れないように。

挿したら周りの用土を指で軽く押さえ、芽を固定します。同様にどんどん挿していきます。

こちらは通常の軸切り挿し芽の長さですね。

ルートンをつけて挿しました。やっぱり鉢のふちに葉が触れてしまいます。

6本挿しました。ここでちょっと問題が。さっきのと同じようにバケツの水にひたひたに浸したのですが、用土が水で緩んだ瞬間に芽が倒れてきてしまうのです。指である程度角度を調整しながら水に浸け、いい位置になるようにはしてみました。

これが水に浸した後。斜めっちゃってる芽もありますね。

これはちょっと困りました。根がちょっとでも出てきてくれれば安定するのですが、灌水する旅に芽が傾いてしまうようでは困ります。一旦、鉢の真ん中くらいまで水に浸けることにし、上からは霧吹きで水をかけてやろうと思います。それでやっぱり軸がずれてしまうようだったらまた考えます。

やっぱりこうなっちゃいました。

これで山もみじの挿し芽は終了です。あと育ちが悪いのも合わせて6本?7本?残っていますが、こちらの芽は軸切りせず、そのまま育てることにしました。挿し芽が枯れてしまった時のバックアップという意味もあります。

今後の管理

5月いっぱいくらいは明るい日陰に置き、灌水と葉水(霧吹きで葉に水をかける)を繰り返し、用土の中の断面が乾燥しないように気をつけます。あと2〜3週間で根がついてくれるでしょうか?楽しみでもあり不安でもあり。

ちょっと違う芽が生えてきた?

だいぶ寂しくなってしまった苗床なのですが、

一本だけ、他のもみじより少し太いのが生えています。

根元に転がっていた種の殻らしきものも、他のもみじより大きいです。

この苗床に蒔いたのは山もみじがほとんどなのですが、他にもしだれもみじと野村もみじを蒔いてあります。他にも何か蒔いたかもしれませんが、忘れちゃいました。ただ、この双葉の形はもみじなので、もしかしたら山もみじではない他のもみじが生えてきてくれたのかもしれませんね。しだれもみじだといいなぁ、と思います!

続きはこちら!一年経って植え替えました!

山もみじ (ヤマモミジ)
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まめぼん 〜mamebon〜

コメント

  1. 芽(めぐみ) より:

    偶然、拝見しました
    今年から盆栽を始めたいナァ~と思って検索しておりましたら、たどり着きました。
    勿論、軸切りと言う言葉も始めて聞きましたが‥写真と分かりやすいコメントで、観て良かったのです!

    教えて頂けませんか?
    偶然飛んできた、モミジの種らしき物から‥芽が出てきたので、今、育てて折ります。
    二つしか無い芽なので…軸切りをして、枯らしてしまうのが怖いです!
    そのまま、育てて盆栽に仕立てる事は出来ませんか?

    • ふうらい より:

      芽さん、コメントありがとうございます。ちょっとでも参考になったのなら嬉しい限りです♪

      さて、ご質問の件ですが、結論、軸切り挿し芽はしなくていいです。というか、しない方がいいかと。いつ頃芽が出たのかとか、今の状態が分からないのでなんとも言えませんが、今はもう軸切り挿し芽の時期ではないですし、ある程度育ってしまった状態で根を切ったら枯れてしまうと思うのです。2本しかない大切なモミジなので、無理はしない方がいいです。

      ただ、このままほっておくと太いごぼう根が真っ直ぐ下に向かって生えていくと思うので、1〜2年そのまま育てて、植え替えのタイミングで中心に生えている太い根を短く切ってやる必要はあると思います。そうすれば盆栽に使う薄い鉢にも植えられるようになります。時期は2月後半〜3月くらい?新しい根が伸びてくる時期がいいかな、と思います。

      当面は水と肥料をやって太らせてやればいいと思いますよ。真夏の日差しは強すぎるので、直射日光があんまり当たらない半日影に置くとか、遮光ネットを使ったりして葉焼けしないように気をつけてやれば、秋には紅葉が楽しめるかも知れませんね。

      秋になったら公園とかそこらじゅうで種を採取できると思いますので、またやってみてください!