今年4月中旬にイロハモミジの軸切り挿し芽をしたのですが、その時に21本束ねて木綿糸で縛り、株立ちを目指しました。その後コメント欄で「株立ちを目指すなら発根したものを束ねた方が良い」とのアドバイスを頂きましたが、4ヶ月経ってどうなっているでしょうか?
イロハモミジの軸切り挿し芽 株立ち風、4ヶ月後の様子
早速見てみます。
こんな感じ。かなり数が減ってしまいました。
ビョーンと伸びているものもありますが、葉先が傷んでしまっていたり、枯れてしまっているものもあります。
これなんかは、新芽が出たけれど枯れてしまったようです。暑さにやられたかな?
根元を見てみると、結構な数の枯れた軸が見えます。今年の夏もかなり暑かったので、耐えきれなかったんでしょうか。水を切らしたことはないはずなのですが…
元気なのも何本か残っているので、この枯れた軸や葉を取り除き、きれいにすることにします。
イロハモミジの株立ち風のお手入れ
まずは枯葉や軸を取り除きます。
軸にくっついている枯葉は、軽く引っ張るだけで取れました。下に落ちている枯葉もきれいに取り除きます。
下の方に軸を束ねた木綿糸があるはず、と、用土を少しどかしてみました。
ん〜、なんだか見当たらない。左端の2本は既に癒着が始まっているようです。
枯れてしまった軸をピンセットで抜いていきます。悔しいのは、大概(ほぼ全部?)発根していたこと。日当たりが悪かったせいなのか、暑すぎたのか、これ、もしかしたらもうちょっとうまくいっていたんじゃないかと思うんです。何が原因かなぁ?
一旦表土を少し取り除き、根元の方を露出させました。
あ、出てきましたね、木綿糸。これはもうボロボロだったので、ピンセットで簡単に取り除くことができました。
全体を見て、軸の向きがおかしいもの(他の軸と軸の間に入り込んでいるもの)の向きを、軸と軸が重ならないようにそーっと動かし、調整します。
こんな感じ?出来るだけ丸幹になるように調整しますが、ちょっと隙間が出来てしまいました。
新しい木綿糸でぎゅうぎゅうと締め直しました。結構しっかり縛っていますが、すぐにダメになってしまいそうです。
ぐるっと回してみてみました。軸の位置はおかしくないようです。
最後に用土を追加して根を保護して終了です。前日の大雨で用土の中はグジュグジュだったので、水はかけませんでした。(しばらくすると水を吸ってきれいに湿っていました)
これでお手入れはおしまいです。お疲れさまでした!
今後の管理とか
残ったものを数えると、全部で8本ありました。21本→8本とはずいぶん成績が悪いですね。それと本数。盆栽は奇数が基本ということなんですが、末広がりの「八」ということで、これでOKとしましょう。もう一本くらい枯れちゃう可能性もありますし。でも、大雨のおかげで朝晩だいぶ涼しくなってくれたので、このままいってくれるかも知れません。
枯れそうなやつも、よくみるとこんな風に新しい芽当たりがあります。これがうまく伸びてくれれば復活するんですが、どうでしょうかね?
少し涼しくなってきたので、少しだけ施肥をしてやろうかと思います。実は数日前、ハイポネックスを4000倍に薄めて他のも含めて全体にかけておきました。ハイポネックスをやると表土に緑色のヌメヌメが出てくるのでこれまで控えてきたのですが、涼しくもなったし、薄くすれば大丈夫かも?と思いやっています。さすがに4000倍は薄すぎだったかも知れません。液肥は効果がすぐに出てくるので、1〜2週間で何か変化があるかもです。
あとはもうこのまま。来春新芽が吹いてきたら、それぞれ一気に太って根元が癒着し始めるんじゃないかと思います。あとは針金を掛けてある程度曲・揺りを付けたいところなんですが、これを今年の秋、葉が落ちたあとすぐにやってしまうか、来年まで待つか、ちょっと悩むところです。あんまりぼやぼやしてるとすぐに軸が太くなってしまうので、早めにやってしまわないといけないですかね。
ネットで見たのですが、アルミの丸い円盤の中心に穴を開け、全体をその穴に通して円盤を根元に置いておく、という手法があるみたい。これで軸が太るとその円盤の上に軸が広がり、板根のようになるらしいのですが、正直ちょっと怖いところもあり。それやるなら葉が落ちてすぐくらいにしないといけないんですが、ちょっと考えます。
ちょいちょい写っていますが、中にはこんな小さいのもあるんです。枯れずによく頑張ったと思います。新しい葉を出してくれているので、とりあえず大丈夫かな?
モミジやカエデの株立ちですが、以前アドバイス頂いたように、一本ずつ軸切り挿し芽をして発根したものを、2年目にまとめて縛るのが効率としては良さそうです。とはいえ、今回枯れていたものもみんなしっかり発根してくれていたので、やり方というよりも管理が悪かったのかも知れません。一本ずつの軸切り挿し芽があるのですが、こちらのいいやつは一本植えにして、残った半端なやつをまとめてみようかと思います。場所も節約できるし一石二鳥です。
数年前に同じことをやった時も7本くらい残ったのですが、残念ながら枯れてしまいました。その時は仕立鉢ではなく普通の化粧鉢だったし、確か半端な植え替えとかもしたりしたのでだいぶ弱らせてしまったと思うんです。今年はこの朱泥鉢の中でしばらくいてもらうつもり。大きくしたくないですし、この小さい鉢でどこまで引っ張れるか、ですね。
コメント
前回よりもだいぶ成績がいいんじゃないかなって思いますよ
枯れてしまった苗も犠牲枝みたいなものです
今後は普通に育てるよりも8倍根が伸びるので根詰まり、もしくは根腐れが懸念されます。対策した方がいいかもしれませんね。
具体的には水やりの頻度で調整するのではなく、水が抜けて鉢底にも空気が循環するように。鉢を底上げすると風や水やり時に倒れることもあるので、私は棚板に地置きはせず水が抜ける網の上に乗せています。乾きは速くなりますが、もう秋も間近なので根腐れ対策としては大丈夫かと
根詰まりは鉢を開けないと分からないので冬に確認することになりそうです。鉢裏見て根がたくさん出てるようでしたら根詰まりの可能性は高くなるでしょう。
さとるさん、こんにちは!
どうでしょうか?もっと残ってくれても良かったかな、と思いますが、これが全部残ってくれればまあまあボリュームが出てくれますかね?まだ枯れちゃいそうなのがあるので油断できませんが。
ご指摘の通り、来春になったら一気に根が伸びて太り始めるんじゃないかと期待していますが、今のところ鉢底から根は出ていないようですので、取り敢えず年内はこのままでも大丈夫そうです。ただやっぱり根腐れが怖いので、灌水を少し抑えて(少なくとも)表土が完全に乾き切ってからたっぷり水をやる、という基本に気をつけてやろうと思います。
来春に根の確認のついでに植え替えをしたいところなんですが、根元を癒着させたいのでやっぱり来年一年はガマンでしょうか。
棚板の上にカットしていない鉢底ネット(A4サイズくらい?)を敷いてやるだけでも効果ありますかね?そうしたら鉢底から空気が入るでしょうか??
去年、ほぼ同じく「凧糸で結ぶやり方」で寄せ植えを2鉢やりました。11本→7本、9本→秋に解体という結果に。7本になった寄せ植えは年内いっぱいまで生存、今春に新芽は出ましたが(写真のように)黒ずんで全部枯れてしまいました。
あとで解体した分かったのですが、根が1本に絡まっていて他のは溶けてなくなっていました。
例えば、ハゼノキの寄せ植えでも地上部の枝葉は重なるのを嫌って間隔をとって離れてくれるのですが、根っこは互いに絡み合ってしまいます。去年の秋に浅駄鉢で四方根の維持を目論みましたが、結局は失敗しました。絡まってしまう根の処理は落葉後の12月に、来春が鬼門だと思いますよ。
水やりのタイミングは日々勉強で、自分も答えを探しています。
盆栽の場合、乾き切ってる状態だと直射日光で一気に葉が枯れることもあるので水やりは毎朝の日課に。その代わり水が溜まらず下へ排水できるよう、棚の網台に100均の水切りラックをセットしてそこに鉢を配置しています。水が棚板に溜まると熱風で蒸れも発生しやすいので下へ排水できる仕組みをオススメします。
ふうらいさんのベランダは風が強いと以前お聞きしました。
どうやら植物にとっては太陽の直射日光よりも熱を伴う風の方がダメージが多く、寒暖差のある春先の北風も同様に。今思えば、弱い新芽に冷たい水と風があたって黒ずんで枯れたのかなと。これからの季節は気温も風力も緩やかになるので年内は心配なくスクスク育つと思われます。
100均のザルが楽チンですが、ホームセンターでも素焼きのまま置ける穴あき園芸トレイは売ってるので是非ご検討を
さとるさん、おはようございます。貴重な体験談ありがとうございます。やっぱり根っこがネックになってきそうですね。
この記事の時に気付いたのですが、用土の中というのは思った以上に湿っていて(というか、びしょびしょの状態?)、表土が常に濡れている状態というのはよろしくないな、と思います。このモミジはこのまま太らせて根元を癒着させたいので植え替えはしないつもりです。表土を少し落として作業をしたのですが、細い根っこが八方に散っていた感じでしたので、当分の間は大丈夫な感じです。来春根が動き出したら一気にパンパンになるんじゃないかと思うので、来年の冬か再来年の春には一度植え替えないといけないと思っています。
水やりは難しいですね。うちのように小さな朱泥鉢だと、乾き始めたら一気に乾いてしまいそうなので、鉢の中の水の量を想像しながらやらないといけないんですが、なかなか難しい。水切れはダメなんですが、かといって鉢の中が常にびしょびしょの状態でも根腐れになったり、ご指摘のように蒸れたりしそうです。やっぱり排水がうまくできるように工夫が必要ですね。ほんのちょっと浮かせるだけでだいぶ違うと思うのですが、園芸トレイちょっと考えてみます。
熱風については激しく同意します。風が強い時にエアコンの室外機の横にいくつか置いておいたのですが、かなり枯らしてしまいました。室外機から出る風が当たるわけではないのでいいだろう、と思ったのですが、そうでもなかったみたいです。藤なんかはそこから盆栽棚の方に移したら途端に新芽がぞろぞろと出てきました。ただ、鉢上げしたカエデは(ずっと盆栽棚だったのですが)かなりやられてしまいました。新芽が出てきても枯れてしまうんです。遮光ネットのおかげで風は多少マシになった気がしますが、今年のはちょっと厳しいかも知れません。早く涼しくなってほしいものです。
カエデの記事は週末にでも書こうと思っているので、またアドバイスいただけたら助かります。
※今鉢をひっくり返して見ましたら、ほそ〜い根っこが2〜3本顔を出していました。枯れてしまって短いものでしたが、思ったより根が伸びているかも知れませんね。
園芸トレイは穴が空いているものからデコボコのものまで色々種類があります。水やりルーティーンに合わせてお好みで選んでいただいても大丈夫ですが、棚板に地置きするよりも改善できると思います。
35度以上の夏場であれば保水推奨ですが、これから平均25度になると休眠していた根が動き出します。地置きのままですと、おそらく鉢内で根が絡み合って水分過多で酸欠になる可能性もあります。11月になると急に10度以下に冷え込んで日中の寒暖差も大きくなりますから、先手を打つといいかもしれません。
最後に室外機の風は私も経験があってとてもよく分かります。ベランダのコンクリートは昼の熱を夜に放熱しますから、ドライヤーの熱風が盆栽にあたると思って間違い無いです。
日中の直射日光避けに寒冷紗もしていますが、その下で管理していたモミジは夜の熱風で数鉢葉焼けしましたよ。できれば室外機の風があたらない高い位置に置くのがベストなのですが、折りたたみチェアを室外機の前に置いて風向きを変えてこの夏乗り切りましたよ。
風があることで葉が揺れて木も成長します。上手にコントロールしつつ棚環境を調整してみてください。