昨年1月末、沈まなかったクサボケの種がもったいなかったので、大量の鉢底石を混ぜた用土に蒔いてみました。根上りの素材を狙ったもので、欲しいのは地中の太根。上は真っ直ぐ伸びてしまって取り回しがしづらいので、とりあえず切ってしまうことにしました。
実生クサボケの剪定
欲しいのは土の中にあるグネグネ曲がっている(はずの)太根なのですが、じゃあ上の方は捨てちゃうのか?というと、それももったいない。ただ、今はひたすら真っ直ぐ上に伸びてしまっていろいろなところに引っかかったりして邪魔くさいので、ある程度のところで切ってしまうことにしたのです。
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クサボケの現状です。上に向かってひたすら真っ直ぐひょろひょろと伸びています。
これを剪定します。剪定といってもぜんぜん大したことはなくて、適当な位置でプチっと切るだけ。
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まず手前の太い方。もう芽が動き出しちゃってます。
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この辺、芽の間隔が詰まってたくさん出て来ているところ、ここを残して上の方を切っちゃうことにしました。
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奥の細い方はまだ芽がしっかり出ていないので一瞬迷いましたが、この辺から芽が吹き始めているので、ここを残してやればまあ枯れることはないだろう、ということで切る位置を決めました。
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早速太い方を切っちゃいました。欲しい芽のすぐ側で切りたかったのですが、そのせいで一番上の芽が枯れてしまうのは避けたかったので、軸をかなり長めに残しています。一番上の芽がもうちょっと大きくなって葉がしっかりして来たのが確認出来た時点で、残した軸を切ってしまおうと思います。
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切り口にはカットパスターペーストを塗っておきます。
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こちらが切ったクサボケ。捨てちゃってもよかったのですがもったいないので挿し穂にします。
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細い方です。芽がついている出来るだけ下の方で切りたいので探していきます。
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ここ、芽が動き始めていますね。この上を切ってしまいましょうか。この下にもいくつか芽がありますので、これがダメになってもなんとかなるでしょう。
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ここはうっかりして芽のすぐ上で切ってしまいました。すぐ上、ということでもないのですが、残ったところは後でもうちょっと切ってやろうと思います。
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そこそこ長く残してしまいました。まあいいでしょう。
剪定はこれでおしまい。剪定というのも恥ずかしいくらい簡単です。では、せっかくの挿し穂を挿していきましょう。
クサボケの挿し木のやり方
まずさっき切った長ーい穂先を短く切っていきます。
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これくらい。2〜3芽残します。
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断面をカッターでこんな風に。鉛筆を削るイメージでしょうか、断面、特に表皮と中央部(木部)の間の緑色の部分を整えるイメージで。ニッパーやハサミで切るとどうしても断面が潰れてしまうので、スパッと切って整えるイメージです。出来たらメネデール100倍液に放り込んでおきます。特に断面がちゃんとメネデールに浸かっているように。しっかり吸わせるのです。
残りもこんな風に処理していきます。
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最後(先端部)は先の方が枯れてるっぽいので、長いまま挿してしまいます。もちろん断面は処理します。
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ぽいぽいとメネデールに放り込んでいきます。全部終わったらそこから1時間ほど浸けておき、しっかり水を吸わせます。
もう一本の方も同じように処理していきます。
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細いやつは鉛筆のように削らず、左右から楔形に切るだけでも大丈夫と思います。
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先端部。生きているのか枯れちゃってるのか分かりませんが…
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細いのでこんな感じに整えました。
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全部切ってメネデールに浸けたらそこから1時間ほど待ちます。この写真は1時間後のものと思います。たっぷりメネデール水溶液を吸ってくれている感じです。
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待っている間に挿し床を準備。これは朱温鉢にゼオライト、種まき・挿し木の土を入れ、バケツの水に半分ほど浸けて下から吸水させたものです。
1時間ほど待ったら早速挿してしまいましょう。
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爪楊枝で下穴を開け…
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挿し穂の断面に発根促進剤(ルートン)をまぶします。
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それをさっきの下穴に挿し、指とかピンセットのお尻側で用土を押さえて動かないようにします。下穴が深すぎると下の芽も用土に埋もれてしまうので、深さは気をつけないといけません。
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同様に…
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挿していきます。
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全部挿したら鉢をバケツの水に浸けて用土を締めます。さっきより深く、用土の上ひたひたに水がくるくらいまで浸けてゆっくり持ち上げると、用土が締まって挿し穂に密着するはずです。ここまで来たらもう挿し穂を動かしちゃダメなので、かなり気を使います。
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断面が剥き出しになっているところにはカットパスターペーストを塗って保護しました。
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ペットボトルを被せて完成!お疲れさまでした!
今後の管理とか
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うちのベランダには強風がかなりの頻度で吹き付けるのですが、強風というより突風が吹くことがたまにあります。先日それで被せておいたペットボトルごと鉢が吹き飛ばされたので、置き場所には注意します。周囲に鉢なり他のペットボトルを置いて、風で吹き飛ばされないように押さえつけておきました。
あとはもう、長寿梅とかの挿し木と同様、当分の間は灌水のみです。灌水といってもじょうろで水をかけてしまうと挿し穂が動いちゃうので、かなり遠目から霧吹きでたっぷり水を掛けてやります。近くで霧吹きすると水の勢いで挿し穂が動いてしまうので、これはNG。ただ、ペットボトルを被せておくと用土はそんなに乾かないので、3〜4日とか場合によっては1週間に一度で十分です。
最初は比較的どうでもよかったクサボケの挿し木ですが、こうやって手間をかけると若干の愛着が出て来ますね。将来どうするかは別にして、やっぱりちゃんと発根して欲しいです。小さいというか細い挿し穂ばっかりなのでちょっと心配ですが、頑張ってもらいましょう。
剪定した親木の方ですが、これは5月ごろに針金を掛けて形を作っていこうと思っています。一応目的はクネクネ曲がった根ではありますが、上もそれなりにしっかりしてきたので、これはこれでちゃんとした形にしてやるつもりです。
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