長寿梅の取り木に再度挑戦(2019年2回目)

長寿梅の取り木 長寿梅 (チョウジュバイ)
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今年4月の初めに挑戦した長寿梅の取り木が上手いこと出来ましたが、それに気を良くしてもう一ヶ所、取り木を掛けることにしました。来年にしようと思っていたのですが、まだ6月が始まったばかり、しかもこれから梅雨という取り木に絶好のシーズン。今やらないのはもったいないと、もう一ヶ所がんばってもらうことにしました。

素材となる親木の状態

まずはいつものように素材となる長寿梅の確認をします。同時にどの位置に取り木を掛けるかも決めてしまいます。

現状はこんな感じ。幹のうち一本をバッサリ切ってしまい、葉刈りもしてしまったのでかなりさっぱりしています。今回取り木を掛けるのは右に伸びている幹の先端です。

この辺。Y字に分かれている元のところに取り木を掛けることにしました。

葉刈りをした跡なのですが、先端部や途中からも発芽しそうな感じです。こうなってくれればシメたもの。

長寿梅の取り木

では、早速作業に移っていきます。取り木のやり方は前回と同様。環状剥皮をした後そこを水苔で覆います。

環状剥皮

まずはどこの皮を剥ぐか決めます。

先ほどのY字を反対側から見たところ。何ヶ所ある芽は落としてしまわないといけません。

けっこう勇気がいりましたが、芽を落としました。まだ少し残っていますが環状剥皮をする時に落としてしまいます。

この辺に刃を入れました。もうちょっと下の方にすればよかった、と後で後悔。まあ大丈夫でしょう。

下側にも刃を入れました。刃を当てて力を入れると幹がしなるので、刃の反対側に指を添え、枝がぐらつかないように支えました。いつものように刃を弾きながら切るのではなく、ぎゅっと押し付けるようにして表皮を切り、少しずらしてまたぎゅっと表皮を切る、という動きでぐるっと一周、切れ目を入れました。

上下2ヶ所表皮に切れ込みを入れたらそれを繋ぐように縦に切れ込みを入れます。これも反対側に左手の指を添えて木がぐらつかないように押さえた上で刃を入れていく訳ですが、とっても危なくて怖かったです。刃をすーっと動かすのではなく、こちらもザクっザクっと刃を押し込んではずらしながら、少しずつ切っていきました。つるっと刃が滑りそうだったので、指を添える左手には何か厚手のゴム手袋や軍手などをした方がいいかもしれません。

ここまで出来たら先ほど縦に入れた切れ目にナイフの先を差し込み、表皮を剥がしていきます。剥がしたい表皮(=形成層)に比べて中心にある木部は硬いので、それ程難しく考えなくても表皮は剥けます。芽がついていたところ、枝になりつつあったようです。木部が出っ張っています。

表皮を剥がした後の枝の後もニッパーで切り落とし、皮を剥いた後の木部もナイフで薄く削って表面を整えました。

最後にもう一度、上側の表皮、出来る限り細く横向きにナイフを入れ、形成層の断面がシャープになるように整えました。幅は0.1mmくらいを目指しました。ほんの少しですが、形成層の断面が緑色になっているのが分かりますでしょうか。ここをシャープに整えるのがミソです。

同じようにぐるっと一周整えます。これもサクッと刃を押しこみ、中心部(木部)に当たって刃が止まったら少しずらし、また刃を押しこみ…と繰り返しました。そこそこ綺麗になったのではないかと思いますが、どうでしょうか。

木部が剥き出し、かつ発根するはずの形成層も剥き出しでしたので、時折霧吹きで水分を与えながらの作業です。

水苔で包む

ここまで出来たら環状剥皮した部分を水苔で包む訳ですが、その前に。

環状剥皮した少し下に針金を巻きつけ、締めました。前回は水苔を入れるビニールを止めるために針金を巻いたのですが、取り木の際こうやって針金で締めるというのはたまに見ます。前回結果が良かったので今回もやってみることにしました。

次に水苔を入れる袋を準備します。以前買った種が入っていた少し厚手の小さなビニール袋の隅っこを切り取り、一部をセロテープで止めてこんな感じの袋状にしてみました。

だいたいこんな感じかな?下側は袋状になっています。

改めて霧吹きでしっかり濡らしたところにルートンを振りかけ、指先でなじませました。ルートンを溶かして塗り広げる感じでしょうか。環状剥皮した先端側、木部と形成層が段になっているところに特に重点的に塗りつけました。前回環状剥皮していないところからも発根しましたので、ちょっと上の方までつけています。

こんな感じになりました。

先ほどのビニールをはめたら、上側左右をセロテープで止め、取れないようにしました。後で分かったのですが、枝が通っているビニールの穴はできるだけ小さくなるようにセロテープをつけるべきです。今回はちょっと隙間が出来てしまいました。

余分なセロテープをハサミで切り、形を整えました。

こんな感じの袋になりました。ここに水苔を詰めていきます。

しっかり濡らした水苔を小さくちぎり、ピンセットで少しずつ、底の方から袋に入れていきます。

かなりがんばってたくさん入れています。時折爪楊枝で奥の方に押しこみ、またさらに水苔を追加していきます。

けっこうたくさん入りました。あまりぎゅうぎゅう押し込み過ぎて袋が破れても困りますので、一旦これくらいにしておきます。

蒸発を少しでも抑えるため、開口部を最小にしようと思い、半分をセロテープで塞いでみました。

さらにもう少しだけ、水苔を足しました。

この時に気付いたのですが、こういう固定の仕方だと枝を中心に水苔がクラグラと動いてしまいます。それを防ぐためにこんな風に針金を掛け、動かないようにしてみました。と言ってもこれではまだ動いてしまいます。ないよりはマシ程度。よほどしっかり発根するまではこの袋には触らないことにします。

最後にもう一度、上の開口部から霧吹きでたっぷり水をやって終了です。袋の中に水が溜まっているのが見えるかと思います。袋と枝の間から水苔がはみ出しちゃっているのが気になります。ここからも水分が蒸発してしまいますので。まあ、これくらいだったら大丈夫でしょうか?ともあれ、お疲れさまでした!

今後の管理

今回は取り木部分が細いし小さいので、前回に比べると水苔の量がかなり少ないです。ですので、すぐに乾いてしまうんじゃないかという懸念があります。もうすぐに梅雨に入るでしょうから湿度は高くなるはずなんですが、風が吹いたら一発で乾いてしまうんじゃないかと。

こんなにちっちゃい。これ、ちょっと乾燥対策を考えないといけないかもしれませんね。とにかく最低朝晩、出来れば昼間にももう一回、水をやらないといけません。置き場所も棚の下の段、陽当たりが悪いところにおいて、出来るだけ乾燥を防ぐようにします。

前回の経験からすると、早くて今月末、遅くとも7月中旬には発根を確認出来るかと思います。うまく発根してくれるよう、がんばってお世話します!

長寿梅 (チョウジュバイ)
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