今年発芽した黒松、ゴールデンウィークに軸切り挿し芽をしてうまいこと根がついてくれたのですが、ぼちぼち針金を掛けることにしました。軸が柔らかいうちに思いっきり曲げてやろうという魂胆です。来年3月くらいの鉢上げを目指しているので、4〜5ヶ月掛けられることになりますね。
針金を掛ける黒松の軸切り挿し芽の様子
まずは黒松の様子を見てみます。4月末に軸切り挿し芽をしているので、ちょうど半年くらい経ったところです。
全体はこんな感じ。ワッサワサです。暑さが和らいだ頃から週イチくらいでハイポネックス2000倍液をやっていたおかげか、調子はすこぶる良好、ぶっとい本葉が長く伸びています。いいことなんですが、針金掛けはちょっと大変そうです。
まずはこの辺からかな?と当たりを付けます。端っこからやっていかないとどうにもなりません。
こりゃ針金を掛けるのは至難の業。新しい本葉をいくつも落としてしまうのは覚悟しています。
こんな風にたくさん芽が出ていますが、ひとつも落とさずに針金を掛けるのはちょっと無理でしょう。まあ、いくつか落としてしまってもまた生えてくると思いますので、あんまり気にしないようにします。
では、早速針金を掛けていくことにしましょう。
黒松の針金掛けの準備
まずは準備です。1ペア2枚の本葉ではない、1枚だけの葉を付け根から全部切ってしまいます。
こういうやつです。あと、枯れてしまった葉も切っちゃいます。
根元に芽が吹いてきていますね。これを落とさずに針金を掛けたいですが、まあ落としちゃうかなぁ。
一枚葉を落としたところ。まだ何枚か切り忘れがありますが、針金を掛けてる間に切り落とせばまあいいでしょう。
次はこちらを使います。セリアで買った用土入れなんですが、めちゃ細いのでミニ盆栽・豆盆栽にはちょうどいい使い勝手です。2本セットでお買い得だったりします。これは細い方。
これで用土を少しずつすくいだしていきます。根が露出しすぎてもまずいので、直前くらいを目安に。一番上の根が見えたらやめます。
用土の下、やっぱりけっこう残っていました。1cmくらいかな?できればここにも曲がりを付けたいですね。
では、針金を掛けて曲げていきましょう。
黒松の軸切り挿し芽の針金掛け(1日目)
ここからが本番、針金掛けです。針金は1mmのアルミ線を使います。軸がまだ細い上、かなり柔らかいはずなのでこれで十分です。
見えている根は避けて針金を用土に刺します。針金の長さは松の長さの2倍程度あれば十分でしょう。
ラジオペンチを使って、針金を根元で押さえます。こうしておくと針金を巻きつける時にぐるぐるとまわってしまうのを防ぐことができます。
ここからは必死だったので写真を撮っていません(笑)。いきなり「アフター」の写真です。こんな感じにしてみました。
うまいこと芽を避けることができました。でも小さい方は落としちゃったかな?
どうかな?まあまあ?
全体はこんな感じです。いろいろ修正したいのですが、ここで余計なことをするとダメにしてしまうというのが経験的に分かっているので、この辺にしておきます。いやー疲れます…。
どこの葉っぱかは分かりませんが、大きな本葉が落ちていました。この後こんな風にたくさんの本葉を落としてしまうのですが、いちいち写真は撮りませんでした。けっこうな数落としてます…。
最後に桐生砂を足しておきました。これで数ヶ月すればある程度落ち着いてくれるんじゃないかと思います。
霧吹きでたっぷりと水をかけておきました。これは一旦おしまい。次に取り掛かります。
次はひとつ隣のこれ。既に一枚の葉は落としてあります。左右奥と葉が込んでいて、すこぶる作業しにくいです。
これも同じように表土を少し減らします。赤玉土が既に崩れ始めていました。これは二本線・三本線ではない、普通の赤玉土かも知れません。
同じように斜めにアルミ線を刺して…
ぐるぐると巻いていきます。最初は針金の一番下をラジオペンチで押さえていましたが、巻き上がるに連れてラジオペンチの位置も上げていきました。こうすると針金と黒松の苗が回ってしまわずにうまいこと針金を巻くことが出来ました。
本来は「巻きながら曲げる」方がいいという人もいますが、全部ではないですが上の方までいったん巻いてしまって、そこから曲げてみました。出来るだけ根元に近いところにひと曲げ欲しかったので、頑張ってみました。
大して面白い曲でもありませんが、こんな感じになりました。いろいろ直したいんですが、なかなかうまくいきません。
表土には同様に、桐生砂を足した上で霧吹きでしっかり水を吸わせておきました。
そうそう、この黒松、三枚葉の芽があるんです。この表土のすぐ上の芽がそうですね。いわゆる「三鈷の松」ってやつでしょうか。ここから生えてくる枝が全部三枚葉だったらいいんですが、さすがにそんなことはないですよねぇ。まあ、三枚葉の遺伝子を持っている松なのは間違い無いので、楽しみにしておきます。
こんなんがいっぱい落ちちゃいました。いやーよろしくないですな。
次はこちら。これ、2本くっつけて挿したものです。幸いどちらも根がついてくれたので、このまま夫婦として育てたいな、と思ってます。
とりあえず一枚葉を落とし、用土を減らしたところ。
根っこが癒着して双幹になってくれたら嬉しいんですが、そんなに簡単ではなさそうですね。でもきっちりくっついて伸びてくれているので…
こんな風にしてみました。最初に針金2本で幹が離れないようにして、それぞれの苗に針金を掛けてみました。
この2本はゆるーく曲を付けるだけにしました。双幹でひょろっと伸ばしたいな、と思ったんです。
もちろんこれも同様に、桐生砂を追加した上で、霧吹きでたっぷりと水をかけておきました。
次はこのブロックなんですが、ここには2本挿してあります。いや、これめんどくさい!というか無理じゃない??
手順は一緒なのではしょります。まずは1本目。こんな風に揺りを付けつつ上にあげ、グッと落とそうとしたのですが、そんなに落ちてはいないですね。ある程度太れば見れるようになるかな?落ち着いたら追加で曲を入れてもいいですね。
うん、まあ、こんなもんか。
もう一本も似たような感じにしてみました。太ったらいい感じになるかな?曲が消えちゃうかな?
これもまずは枯れないでいてくれたらそれでよしとします。
2本を比較してみます。まずはこれでいきましょうかね。
次はこちらです。なんと3本も挿しています。これ、枯れることも予想してこうしているんですが、針金掛けらんないです。今度やる時は1マス1本というルールを守ることにします。
これは横に流してみました。こういう樹形は赤松に似合うと思うので、赤松もこんな風にしてやろうと思っています。
ん〜なんだか単調ですかねぇ?
奥の一本はこんな感じに。もう一本は写真を撮っていませんでした。撮ったとしても周りの葉っぱが多過ぎて、形がわかるような写真は撮れなかったかも?
こんな風に、たくさん新芽を落としてしまいました。これ、針金を掛けている苗だけではなくて、周りの苗の新芽や本葉も落としてしまっていると思います。反省反省…
ここまでは昨日の話。全部やろうと思っていましたが、到底無理なのが分かりましたので、ここで一旦やめました。
黒松の軸切り挿し芽の針金掛け(2日目)
さて、一晩ゆっくり寝て朝から作業再開です。
今日はこの辺からやっていきます。
同じように一枚葉を切っていたら、なんと!これも三鈷の松でした!木の葉は絶対に落とさないようにしないと…
ここも3本挿してあるんですよね。やりずらいっす。
今回は針金をラジオペンチで押さえての作業です。それでも苗がかなり動いてしまいましたが。
とりあえずこんな感じに流してみました。根元にもうひとつ曲が欲しいところなんですが、こんなもんですかね。これもゆるゆるっと曲げています。
奥の2本は置いといて、隣の手前のやつを先に曲げることにしました。こちらも3本挿してあります。
おやおや、これも3枚葉。三鈷の松です。この松の親木がそうだったのかな?
こんな具合に曲げてみました。こちらも単調ではあります。
根元の方に小さな芽当たりが出来ていますね。育ってくれたらいいなぁ。
さて、前のスロットに戻って、奥の1本に針金を掛けました。こちらも緩く立ち上がって上の方で落とす感じにしています。
3本やったところで、やっぱりここで今針金を掛けるのはちょっとダメージが大きすぎるな、と判断し、残りは来年、植替え後1月くらいしてから針金を掛けることにしました。
今後の管理とか
とりあえず、この状態で冬を越してもらうことにしました。来年冬の終わり、根が動き出す頃に全部鉢上げしてやろうと思います。時期としては2月の終わり〜3月初めくらいかな?
そこから1ヶ月〜2ヶ月置いて、しっかり根が伸びてきた頃に針金を掛けてやろうと思います。4月中には全部やっちゃいたいな、と思いますが、まずはそこまで枯らさないことが先決ですね。
1本ずつになって針金が掛けやすくなったら、もっと大胆に小さく折り畳んでみようかと思います。
この育苗ポットの苗にはもう針金は書けませんが、大量に残っている軸切り挿し芽していない黒松の苗、こちらには緩く針金を掛けてやろうと思います。もちろん全部ではなく、ごくごく一部ではありますが。
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