※この作業は2022年4月24日に行いました。
先週のもみじ・かえで類に続いて、今週は黒松と赤松の軸切り挿し芽をしました。大した意味はありませんが、入手した場所・ルートで分けるようにしています。赤松はともかく黒松はアホほど数があるので、ほとんどそのまま、出来る分だけ軸切り挿し芽です。
黒松・赤松の挿し穂の準備
やり方は先週のもみじ・かえでと同じです。芽摘み鋏で軸を根元から切り、双葉の下1cmくらいのところを剃刀で切ってルートン水溶液に浸けるのです。
まずはこちら、赤松です。思ったより数が少なかったけど、これだけあれば十分です。
これはちょっと伸びすぎちゃってる気がします。時期が遅かったですかね。これでもいける気もしますが、私的にはもうちょっと早い段階、真ん中の芽が動き出したくらいで挿しちゃうイメージです。
これでも遅いくらいな気もしますが、大丈夫でしょう。
これくらい?が理想かな?実際どうなのか分からないのですが、ご存知の方教えていただけたら助かります。
そうそう、根元はこんな感じ。赤くなってきていますね。これをこの辺で切っちゃいます。
切っちゃいました。さらにこの軸を…
1cmくらい残して剃刀で切っちゃいます。で…
メネデール100倍液にドボン。軸の断面がちゃんとメネデールに浸かるように気をつけました。松類は脂がすごいので浮いてきちゃうんですよね。うっかりすると軸が水面の上に出ちゃってることがあります。
試しにこれくらいのもやってみます。
まあまあの量切りました。何本切ったかは忘れちゃった。
ちゃんと軸が水に浸かっていればいいんですが、結構浮いてきちゃってました。このあと葉っぱも込みで水の中に沈めておきました。
残った赤松がこちら。10本くらい?これは今年はこのまま育てて、来春ごぼう根を短くして鉢に植え替えるつもりです。その時には数本ずつ寄せ植えにして森?林?っぽく出来ればいいなぁ、なんて考えてます。忘れちゃいそうですけど。
続いて黒松なんですが…
ワッサワサです!どうすんだよこれ…と心の中で呟きつつ、出来るところまで挿してやります。相当数残っちゃうと思うんですが、それはそれで仕方ないので、赤松同様寄せ植えにしたりして誤魔化すつもり。それにしたってもう置き場所がありません。
さらにもっと生えてこようとしているやつがいるんです。あ、そうそう、
先日どこかの記事で、「うちでは黒松の軸が赤くなった試しがない」なんて書きましたが、何本かこんな具合に赤くなっているのがいました。訂正します。ちゃんと赤くなります。こんな風に根元だけなのか、上まで赤くなるのか分かりませんが、「軸が赤くなった頃が軸切り挿し芽の適期」という方は結構おられるので、こういうのを優先的に挿していきます。といってもそんなに数がある訳ではないです。
あとはこんなよく分からない芽も出ていますが、面白そうなのでほっておきました。
中心の芽がこれくらいのはまだ大丈夫と思います。
これくらいが理想かなぁ?まあ、あんまり悩んでると時間が足りなくなっちゃうので、流れ作業的にどんどん切っていきます。
こういう軸が赤いやつから。
根元はこんな感じで、
中心部の芽はこれくらい伸びてます。
これの軸を剃刀で切ります。1cmを目安にしてはいますが、これは長くなっちゃいましたね。まあ長い分にはいいんじゃないかな?あとで腰高になっちゃったら軸切り挿し芽をした意味がありませんが、これくらいの差はぜんぜん許容範囲内です。
これくらい伸びてるやつもやっちゃいます。
あまりに数が多いので、10本(確か11本?)まとめて挿してみることにしました。根っこ部分が癒着したら株立ちっぽくなるかもしれないなぁ、と。松の株立ちってあんまりみたことないんですが、まあ実験ってことで試してみます。
ヤマモミジの時と同様、木綿糸でぐるぐると縛って…
軸を落としました。糸の分軸が長くなっちゃいますが、糸のすぐ下ではなくてやはり少し軸を残して切っています。ここからの発根を期待しているのです。
これもメネデールにドボンしておきました。
何本くらいでしょう?けっこう切ったつもりなんですが…
ぜんぜん減りません。これは後日別の鉢にもう少し挿そうと思いますが、それでもぜんぜん減らないんだろうなぁ、って思います。
ここまでの作業が終わって、そこから1時間ほどメネデールに浸けておきました。赤松の方が少し長めに浸かっていると思います。これで挿し穂の準備はおしまいです。次はいよいよ実際に挿していきます。
黒松・赤松の軸切り挿し芽
苗床はこちら。
先週がんばって作ったやつです。まずは赤松から挿していきます。
爪楊枝だと太過ぎるので、細い針金で下穴を開けて…
赤松の軸と断面にルートンを付けます。これくらいの薄化粧で十分かと思います。
これをさっきの下穴に差し込みます。1ブロック2〜3本挿そうと思っているので、ちょっとずれた位置に挿しています。
対角線上にもう一本挿したら…
それぞれの葉を1枚ずつ、V字にした針金で留めます。こうすれば水をやった時に苗がクルクル回りません。
そのあと霧吹きで大量に水をかけて用土を締めました。あとは同じ手順で挿していくだけです。
軸が太めのがあったので…
こいつは贅沢に1本挿ししました。回らないようにこれも針金で留めています。
そんなこんなで…
あ、ここは3本挿してます。さっき1本挿ししちゃったんで。
赤松は全部で12本挿しました。これはヤフオクで落札した種なんですが、京都産とのことなので「京赤松」としてラベルを刺しときます。
こっちの育苗ポットは一旦これで終わり、もうひとつの方に黒松を挿していきます。
やり方は全く一緒。
この育苗ポットに…
挿していきます。
数が多いので1ブロックに3本とか…
場所によっては4本挿したりしています。基本は3本だったかな?
挿して針金で留めたら霧吹きで水をたっぷりかけて用土を締めます。
こんな風になってればまあ大丈夫でしょう。
この真ん中の空いたスペースには…
こいつを挿します、束ねた黒松。
11本ありました。
ここは爪楊枝でぐりぐりやって、ちょっと大きめの穴を開けておきまして…
ルートンをたっぷりと付けます。とはいえこれでは多すぎるので…
指を濡らしてペースト状にしてやります。余計なルートンは取っちゃいました。
断面にもうっすら付く程度。
これをさっきの穴に挿し、同じく霧吹きで用土を締めました。残ったブロックには同じように3本ずつ挿していきます。
最後のブロックです。半端な数(5本くらいかな?)残っちゃったので、指で摘んでまとめて挿してみました。糸で結えたりはしていませんが、これでも癒着してくれるかも??もはや黒松には見えませんね。
ということで、黒松の方も挿し終わりました。
かなりの量霧吹きしたので、下の水受けには結構な量の水が溜まっていました。水分を補給するという意味ではあってもいいんですが、あんまり湿度が高すぎると発根してくれないので、これは捨てました。
取り敢えず、蓋を被せておきました。
こちらは赤松の方。左のスペースが空いていますが、ここにもいろいろ挿していきます。
これで今日の作業は終了です。お疲れさまでした!
【追加】黒松・赤松の軸切り挿し芽
次の日です。空いたスペースがあるのと、黒松がまだまだ残っているので、追加で軸切り挿し芽します。
これは前日の分。3本残っちゃいましたので、一晩メネデールに浸してあります。
まずはこちら、赤松です。さっきのとは違う入手経路なので別々に挿すことにしました。
タイミング的にちょっと遅かったかなぁ?
足元はうっすらと赤くなり始めているものもあります。
ここからは4本、根元が赤くて芽があんまり伸びていないものを選んで切りました。それでもけっこう成長しちゃってますけれど。
4本残りました。これは来春またどうするか考えることにして、取り敢えず今年はここにいてもらいます。
次はこちらの黒松です。ちょっと思い出のある場所で頂いた種なので、これも別口で挿しておきます。
トウカエデも同じ鉢に生えています。同じところで入手したもの。これは軸切りはしないで置いておきます。鉢に残った赤松と一緒に寄せ植えにでもしてみましょうか。
これくらいが時期的にちょうど良さそうです。
こんなんはちょっと伸びすぎな気もしますが、挿してみましょう。
メネデールに浸けておきます。
さて、黒松なのですが…
まだまだたくさんあります。出来るだけ挿してしまいたいということで…
いけそうなやつを片っ端から切りました。30本以上あると思います。これをまとめて1ヶ所に挿してしまうために…
こちらのプラ鉢を用意しました。
根腐れ防止にゼオライト⇨通常の配合用土を半分くらいまで入れて…
「さし芽・種まきの土」がなくなってしまったので、ホームセンターで見つけたこちら、プロトリーフさんの「盆栽の土」を使います。
左がいつもの配合用土、右がプロトリーフの盆栽の土。写真だと分かりにくいのですが、盆栽の土の用が目が細かいです。これくらいであれば挿し芽できるんじゃないかと思います。本当は「さし芽・種まきの土」がよかったのですが、たまたま寄ったホームセンターにこれがあったので、試してみます。
さっき半分くらい入れた配合用土の上に、こちらの目の細かい盆栽の土を入れ、バケツの水にゆっくり浸けて下から水を吸わせました。これで準備OK。切った芽もメネデールに浸けておきます。
さて、まずは挿し芽のポットに挿していきます。
挿すのはこちらの空きスペース。
1時間以上メネデールをたっぷり吸わせた赤松を挿しました。針金で留めるのも忘れずに。2本ずつ2つのブロックに挿しています。
挿したあと霧吹きでたっぷり水をかけ、用土を締めました。
反対側にも同様に黒松を挿します。やり方は全く一緒です。
こんな感じに挿しました。真ん中は別のものを挿したいので敢えて空けてあります。
根元はこんな感じ。たっぷり霧吹きして用土を締めてあります。
松類は横に張り出すので、どうしても葉が蓋に挟まってしまいますが、これくらいなら大丈夫、と諦めるしかありません。こうやって挟まっている双葉は傷んで枯れてしまいそうですが、どうせそのうち枯れちゃうものだし、真ん中の本葉が伸びてくればいいので気にしないことにします。
ということで、蓋をしておいておきました。左側2つが松です。
残ったこの芽を全部ひとつのプラ鉢に挿します。ざっと数えたところ34〜5本ありそうです。6×6=36なので、一列に6本ずつ挿していけばまあハマりそうです。
分かりずらいですが、手前一列に6ヶ所穴を開けてあります。大体の目安です。
黙々と挿していきます。趣味というよりもはや農作業に近いですが(笑)、2列挿し終えたところ。ぎゅうぎゅうに詰まっています。針金は刺すべきなんでしょうけれど、これだけあればお互いの葉が干渉して回らないんじゃないかと思うんです。なので、このままいきます。っていうか針金刺すたびに隣のが抜けてきちゃいそうです。
出来ましたー!34本あったと思います。
用土の上ひたひたまでバケツの水に浸けて細かくゆすり、用土を締めます。そのあとさらに上からジョウロで水をかけ、締め直しました。ジョウロの水はかけなくてもいいかも知れません。けっこう高い位置から柔らかい水が当たるように気をつけています。
根元はこんな感じ。用土の粒が細かいので、ちゃんと軸に密着してくれてそうです。これだけ込んでいたら、仮に全部発根したとしても他のに負けちゃうやつが出てきそうです。それでも何本かだけでも勝ち残ってくれれば十分です。
赤松と黒松の軸切り挿し芽はこれでおしまい。お疲れさまでした!
今後の管理とか
天気予報を見ると、一瞬暑くなってまたしばらくは程々の気温が続くようです。天気も良かったり悪かったりなのですが、風がない日は出来るだけ蓋を外して外気に当て、葉からの蒸散→発根を促したいと思っています。風があると多分給水が追いつかずにすぐに枯れてしまうし、蓋をしっぱなしでも蒸れて萎れてしまうんじゃないかと思います。在宅勤務の日は出来るだけこまめに蓋の取り外しをしたいと思っています。
発根までは2週間程度かかるでしょうか。モミジ類で2週間なので、松類はもう少しかかるかも知れません。1週間くらいはみんな元気だと思うんですが、2週間を過ぎるとダメなものはへにゃっと萎れてきますのですぐに分かります。だめだな、と思ったら(もしまだ挿せそうなのがあれば)すぐに別のを挿してやろうと思います。
逆にうまく発根してくれたら中心の芽がニョキニョキと伸びてくるはず。ひと月経っても枯れなければ、さすがにそれは発根してると思っていいでしょう。
たくさん挿したプラ鉢のは何も被せず、このままでいきます。出来るだけ日の当たらないところに置いておくようにはします。怖いのは風なのですが、葉が針のように細いので、もみじみたいに風で揺すられることはないんじゃないかな?
一応やるべきことはやっていると思うので、あとはお天気との相談ですかね。来年の楽しみに、黒松赤松それぞれ数本ずつ残ってくれれば十分。逆に全部根っこついちゃったりすると、今後は置くところがなくなりそうです。まあ、皮算用は適当にしておいて、しばらくはお世話しながら様子を見ましょう。
続きはこちら!
3週間後の様子が→こちらです!
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