植え替えた三河黒松に針金を掛けました!

曲がりを付けた三河黒松の苗 黒松 (クロマツ)
当ページの一部リンクには広告が含まれています。
Facebookはじめました!

3月上旬に育苗コンテナから鉢上げした三河黒松の苗ですが、大きく曲がりを付けたかったのでこのタイミングで針金を掛けてしまうことにしました。整枝は10月ごろですが、ぐっと大きく曲げるなら今の時期の方が回復が早いので今ごろ、ということらしいです。

三河黒松の針金掛け – 一本松

鉢上げしたとき、単幹・双幹・三幹と、1本・2本・3本で植えました。まずは一本だけ植えた一番大きい黒松に針金を掛けます。

実はこの黒松、金曜日に吹いた突風で鉢が倒れ、用土が半分くらい溢れてしまいました。本当だったら針金掛けはしない方が良さそうなんですが、来年の今頃まで待ったら幹が太ってしまって大きな曲がりが付けられなくなるんじゃないか、と心配になり、針金を掛けてしまいました。

一本植えの黒松はこちら。

先端もぐっと上を向いてきていて、それなりに落ち着いてきていたと思うのですが、鉢が倒れて用土が溢れてしまったので今はどうなんだか。慌てて用土を足し、バケツの水に浸けて揺すって用土を根と根の間に入れてはみましたが、ちゃんと出来ているのか不安です。

今回は針金の前にラフィアをしっかり巻きつけてから、と思っていたので、まずはこういう葉の切り残しを芽摘み鋏で掃除します。

多少はマシになったでしょうか。ピンセットでちぎればもうちょっときれいになると思うのですが、表皮を傷付けたくなかったのでこれくらいにしています。

まずは1時間くらい水に浸したラフィアを…

裂きます。この写真の右側、幅の広い方を使ったのですが、結果的には失敗。というか幅が広すぎてとってもやりずらかったです。

根っこの方からぐるぐると巻いていきました。巻きはじめはラフィアの先端をラフィアで押さえているだけで、縛ったりはしていません。

出来るだけ下の方から針金を巻きたかったので、表面の用土を少し減らしてから作業しています。用土は最後に戻します。

幅の半分くらい重なるイメージで巻いていきます。出来るだけしっかりきつく巻きたかったのですが、だいぶヨレってぴっちり巻きつけられませんでした。

こういう芽だったり葉が出ているところはかわしながら巻いていきます。

もうちょっと上まで巻けばよかったのですが、この辺で諦めて縛ろうとしているところ。先端をピンセットで引っ張りつつ、少しずつ縛っていきます。針金を巻いてしまえば解けることはないので、あくまで仮留めです。

巻き始め。この時点で木がかなりぐらぐらしてしまっていました。用土も根も落ち着いていなかったせいでしょう。このあと針金を用土に深く突き刺して巻くので、巻き終わってしまえば逆に針金が支えになり、木がぐらつかなくなるはず。(でもコンディションは最悪なのでめちゃ心配です)

木の高さの2倍くらいの長さに針金を切り、根元に出来るだけ深いところまで突き刺します。

写真を撮り忘れてしまいましたが、針金の一番下のところをラジオペンチでしっかり押さえ、動かないようにして針金を巻いていきます。

2巻くらいしたら今度は幹(と針金)を押さえて巻いていきます。ラフィアがもうグダグダですね。これでは巻いた意味があんまりないかも。

何枚か葉を落としてしまいました…

こんな感じで、一旦上の方まで巻きました。ここから形を作っていきます。

いろいろ考えちゃうんですが、何度も曲げたり伸ばしたりするのは木を傷めるのでやらない方がいいです。出来るだけ一撃で決めてしまいたいところ。

できるだけ立ち上がりから曲がりをつけたかったので、用土をどかして下の方にも少しだけ間借り付けします。木をうまく固定できない(針金ごと動いてしまう)時は、ラジオペンチで針金”だけ”をつまんで動かないように押さえてやったりしました。

こんなもんかな?結果的には思っていたほど大きく曲げませんでした。発芽から1年経っていますが、曲げようと思えばもっと急峻な曲がりも付けられそうでした。まあそういうのは今年これからやる軸切り挿し芽をした黒松でやればいいか、ということで、今回は緩めに曲げてます。

最後に用土を戻し、バケツの水に浸けて細かく揺すって用土を締めました。親指と中指&薬指で鉢をつまみ、人差し指で黒松を押さえていたのですが、どうも左向きに力が加わっていたようで、思ったより立ち上がっちゃいました。まあ一旦はこれでいいかな。もうちょっと右に倒したくなったら、次回植え替えの時に調整します。

横から見るとこんな感じ。太くなったら曲がりが目立たなくなってしまうでしょうか?

上から見るとこんな感じ。これくらいだったら多分幹が裂けたりはしていないんじゃないかな?

いろんな方向から。

ここなんかラフィアがありません。もうグダグダですな。

ということで一本めの一本植えの松、通称『一本松』の針金掛けはこれでおしまいです。この子はなんでもいいので枯れないでいてくれることだけを目指します。

三河黒松の針金掛け – 二本松

続いて双幹の三河黒松に針金を掛けます。

これもなんとなく落ち着いている感じ。このまま何もしなければ枯れずに育つんでしょう。

まずはラフィアを巻いていくのですが、当てずっぽうで5mmの幅に裂くことにしました。

最初は幅が狭すぎないかな、と思ったんですが、結果的にはこの5mmというのは非常にやりやすかったです。今後はこれくらいの幅でいきます。

ラフィアは繊維方向にきれいに裂けてくれるのですが、必ずしも一定幅で裂けるとは限らないので、何ヶ所かで幅を測って裂いています。まあ4mmでも6mmでも大勢に影響はありません。

根元はこんな感じ。こちらも出来るだけ下から曲がりを付けたかったので、表面の用土を一旦どかしています。

あっという間に出来上がり。

さっきよりも明らかに…

きれいに巻けていると思いませんか?隙間もほとんどなく、きれいに巻けたと思います。上の方がぼこぼこしているのは切り落とした前年葉の残りのせい。それなりに力を入れてきつく巻いたので、これくらいなら問題なさそうです。

ぼこぼこしてるところを拡大。多少隙間がありますが、ラフィアが乾いたらもうちょっと締まってくれるのかしら?まあこれなら上出来でしょう。

巻き始めはこんな感じ。針金を巻いてしまえば解けることはないので、けっこう適当だったりします。

巻き終わりはこんな感じ。こちらも縛っていますが、葉を落としたくないのでそれほどぎゅうぎゅうではありません。針金を巻いてしまうまでの辛抱です。

同じようにもう一本にもラフィアを巻きました。

さっきほど上手くは巻けなかったかも。まあいいか。

途中に出ている葉は外して巻きます。調整した跡が分かりますラフィアがちょっと浮いちゃってる。

ラフィアを巻き終わったので、早速針金を掛けていきます。

まずは右側の一本から。針金を根元に深く刺したあと、最初はこうやってラジオペンチで針金だけを押さえ、針金の位置がずれないように注意しながら巻いていきます。

この辺まで来たら指で針金と黒松を押さえ、ぐるぐると針金を巻いていくのですが、針金を巻く方向に木がどんどん捻れてしまうので、押さえている方の指で逆方向に力を入れてできるだけ木が捻れないように注意しました。それでも捻れちゃうけど。

まず一本目はこんな感じに。一本松よりももっと緩い曲がりです。

同様に2本目にも針金を掛けて曲げました。そのあと最初にどかした表面の用土を戻し、こちらもバケツの水の中で細かく揺すって用土を締めています。

横から見たところ。かなりゆるーくしか曲げていません。なんとなく、吹き流しみたいにしたかったんです。

上から見るとこんな感じ。

裏側はこんな感じ。

この程度の曲がりだと、太ってきたらほとんど見えなくなっちゃう気がします。まだ木が細いうちにもうちょっと追加で曲げた方がいいかも知れませんね。来年の今頃でしょうか?

ということで2本の松『二本松』の針金掛け終了です。

三河黒松の針金掛け – 三本松

最期のひと鉢、3本まとめて植えた『三本松』です。「三幹に名木なし」なんてのをどこかで見た気がするのですが、それだけきれいにまとめ上げるのが難しいということなんでしょうか。まあやってみましょう。

植え替えてひと月くらい経っているので、だいぶ落ち着いてきた感じ。

最初は斜めを向いていたローソク芽もしっかり上を向いています。

こちらも上を向いてます。

やり方は一緒、最初に前年葉の切り残しをある程度掃除して、表面の用土を少しどかして根元をできるだけ深く露出させます。ただこれ、やり過ぎると木がぐらぐらしちゃいますので、妥協も必要かも。

とりあえずラフィアを巻いたところ。この辺では疲れてしまっていてかなり適当になってますが、それでも一本松よりはうまく巻けているはず。

まずは一本目を曲げました。ほぼ水平になるように、しかも曲がりはほとんど付けず、ゆるゆるです。

これも後々再度の曲がり付けが必要になってくる気がしますが、これくらいの幹の細さならまあいい感じです。こういう文人風のも好きなんです。

上から見るとこんな感じ。下が濡れているのは、途中でラフィアが乾いてきてしまうので、霧吹きで水をかけて湿らせたせいです。

続いて2本目も曲げました。正面から見た時に、1本目と被らないように少し上に位置取りしています。

上から見たらこんな感じ。こちらもゆるゆるにしか曲げていません。

最後に3本目。こちらは右に流すのではなく、真上に立てています。

こんな感じになりました。

不要になった先端部の針金やラフィアを切り取ります。

根元のラフィアも切っちゃいました。多少残っていてもそのうち腐ってしまうと思います。

最初に退けた用土を戻し、爪楊枝で突いて平らにし、さらにバケツの水にひたひたに浸けて細かく揺すって用土を締めました。これをやると表面もある程度平らになってくれます。

これで三幹の『三本松』の針金掛けはおしまいです。

横から見るとこんな感じ。左側の一本はもうちょっと右に流してもよかったのかな〜?とか、いろいろ思うところはありますが、キリがないのでこれにて終了。

上から見るとこんな感じになりました。

今後の管理とか

しばらくは灌水のみ、もうちょっとあったかい日が続くようになったら少しだけ施肥をしようかと思っています。

これからあったかくなってローソク芽が伸びてくると、幹がぐんぐん太ってくると思います。ぼやぼやしているとあっという間に針金が食い込んでしまうので、曲がりが付く・付かないに関係なく、針金は早めに外してしまわないといけません。ひと月くらいではしっかり曲がりは付かないでしょうから、掛け直しは覚悟しておかないといけないかなぁ。

黒松なんですが、水は辛めの方が調子がいいようです。これまで何本も枯らしてしまったのは、水のやりすぎが原因だった気がするのです。なので、松系の鉢だけ固めて置くようにしようかと思ってます。

今年はもう植え替えやら芽摘みやらはせず、まずはしっかり根付かせて太らせる一年にしようかと思います。

ラフィアなんですが、今回ラフィアを使った理由は2つ。

  1. 針金の食い込みをなくす、または軽減する
  2. 曲げた時に幹が裂けるのを防ぐ

1.については正直どれくらい効果があるのか分かりません。幹が太ってくればラフィア関係なく食い込んでくる気がするのです。でもまあ、何もないよりはマシなのかも知れませんね。

どちらかというと今回期待しているのは2.の方。ラフィアの下なのでどうなっているのか分かりませんが、しっかりきっちり巻けているところは裂けにくい気がするのです。

どちらも針金を外すときに効果が分かると思うので、それまで楽しみにしておきましょう。

種子:黒松
遊恵盆栽 楽天市場店

ギャラリー

写真だけ、何枚か載せておきます。

黒松 (クロマツ)
シェアお願いします♪
フォローお願いします♪
いいね!お願いします♪

コメント