今年3月初めに種を蒔いて、先日から発芽している三河黒松ですが、成長の早いものはそろそろ軸切り挿し芽の時期ですので、頃合いのものから軸切り挿し芽をしていくことにしました。種を蒔いてからほぼ2ヶ月弱です。
三河黒松の芽の現状
現状はこんな感じ。
黒松よりも藤がぼさぼさです。これも近いうちになんとかしなければ。
藤のせいで日陰になっているからか、ヒョロヒョロと長く伸びています。
周りの黒松の勢いに負けてしまっている芽もありますね。苗床に生えている芽は早いとこ減らさないといけません。共倒れになっちゃう。
こんな風に本葉(真ん中の芽)が動き出してちょっと大きくなってきたのが軸切り挿し芽にちょうどいい芽です。
では、ささっと挿し芽してしまいましょう。
三河黒松の軸切り挿し芽のやり方
挿し床の準備
まずは挿し床の準備です。スペースがないので考えたのですが…
まずはこちらを使うことにしました。これは2月の初めに姫五葉松の種を蒔いた鉢なのですが、まったくうんともすんともいいません。どうも五葉松とは相性がよろしくないようで。種はそのまま置いておきますので、気が向いたら生えてきてくれるでしょう。
まずは用土を減らしていきます。
種がボロボロ出てきちゃいましたが、戻します。用土をこれくらい減らしました。
そこに鹿沼土とマグアンプを足していきます。
よく混ぜて…
さらに鹿沼土を追加。
バケツの水にひたひたになるくらいまで浸けて、細かく左右に揺すります。下から濁った水が出てきます。本当はこれがきれいになるまで続けるべきなのですが、きりがないので適当に。鹿沼土がしっかり水を吸ったらOKです。表面がきれいに均されているのが分かります。
っとその前に。ルートン(発根促進剤)水溶液を準備しておきました。
これで挿し床の準備は終了。いよいよ芽を挿していきます。
挿し芽の準備〜挿し芽
まずは使う芽を選びます。先程の写真のように、中心にある本葉が膨らみだしたやつを使います。
よく切れるハサミで根元の方を切ります。どうせ軸は切っちゃうので、そんなに神経質にならなくていいです。
本葉はこれくらい。ちょっと動き出している感じでしょうか。
よく切れるカミソリでこれくらいの長さに切りました。いつもの通り、上から押し付けるのではなく手前に引く感じで「すぱっ」と切ります。
切った芽は先程のルートン水溶液の中へ。切断面がしっかり水の中に沈むようにします。
次はこれくらいの芽を…
これくらいに切りました。これもルートン水溶液に浸けておきます。浸けるのは断面です。
芽の具合はこんな感じ。これくらいがベストかもです。
こんな感じでやっていきます。
本葉の具合はこれくらい。
こんな感じで、本葉の頃合いがいいものを選んで切っていきます。
今回は5本切りました。こうやって軸の切り口を水に浸したまま、1時間ほど水を吸わせます。この写真は日向ですが、日陰に置くようにします。
水を吸わせた挿し芽を挿し床に挿す
1時間ほど待ったら、いよいよ挿し芽を挿していきます。
先ほど準備した挿し床に爪楊枝で穴を開け…
挿し芽の断面にルートンをたっぷり付けて…
そっと挿します。グリグリしてはいけません。芽の断面を傷つけないように、置くようなイメージで。下までいったら軽く用土を押さえ、固定します。
2本目も同様に…
挿します。位置はこれくらい、双葉同士が重なるくらいにします。
5本全部挿しました。
そしたらこれの出番。1mmの針金を3cmくらいに切り、半分に折ったものです。
これをこんな風に挿します。2本で針金1個。これは芽がくるくると回らないようにするためです。
こっちにも。
最後は1本に一個。次の挿し芽を挿したらこれで留めます。
最後にもう一回、バケツの水にひたひたに浸けて細かく左右に揺すります。用土が自然に芽の周りの空間を埋めてくれるはず。これで完成!お疲れさまでした!
しっかり土が締まっているのが分かりますでしょうか。これはちょっと腰高になっちゃいましたが、誤差の範囲です。
他のはみんなこんな感じです。逆にちょっと軸が短かったかな?
今後の管理
当面は日陰に置き、バケツの水に浸けて灌水します。基本上からの水遣りはしないつもりですが、たまに霧吹きで葉水くらいはするかも。中央の本葉が本格的に伸び始めたら、根が出てきたサインです。
他の芽も成長してきますので、本葉が動き出したものから順次切って挿す、を繰り返します。しばらくの間は早起きして仕事に行く前に挿し芽をしないといけないかもですね。
全部根が出てくるとは思っていませんが、一本でも多く根が付いてくれたらいいですね。
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