超簡単な苔盆栽の作り方 〜 盆栽用の苔を増やしたい!

超簡単な苔盆栽の作り方 〜 盆栽用の苔を増やしたい!
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先日自宅のある敷地の隅っこ、地面のアスファルトの切れ目のちょっと土が露出しているところに苔がたくさん生えていました。なかなかいい感じの苔だったので、これを増やす「苔床」を作ろうと思い付き、せっかくなので苔盆栽風味にしてみました。

苔の採取について

大原則として、苔は勝手に取ってはいけません。地権者(苔が生えている土地の持ち主)の許可が必要になります。ですので、例えばご近所の家のお庭やブロック塀に生えている苔でも無断で取ることは窃盗になりますのでご注意下さい。そのお家の方に一声かければ、大概取らせてくれると思います。

アスファルトの上にこんな感じで生えていました。上の写真はなんとなくホソウリゴケっぽく、下のはコスギゴケ?スナゴケ?みたいな感じでした。特に上のホソウリゴケは好きな苔のひとつで、かつ条件が安定すれば増えやすい苔という印象があります。ホソウリゴケの左下にはなんとなくギンゴケっぽいのが見えますので、こちらも採取してみました。

採取には百均のマドラースプーンを使いました。これで全く問題なく、簡単にコロニーごと取れますが、新しく買うのであればバターナイフの方が使い易いかもしれません。小さなゴミがたくさん付いていますが、これは後で水洗い。それでも取れないものはピンセットでちまちまと取り除くことにします。

苔床の準備

苔を採取したら、元気なうちに苔床に植えつけます。まずは植えつける苔床の準備から。

苔を増やすだけならカップ焼きそばの空きカップで十分なのですが、たまたま大きめの角鉢が空いていたので、これを使うことにします。

まずは一番下の土台にいつもの盆栽用土を敷き詰めます。深さの1/3くらい。これは何かで使った用土の再利用なのでいろいろゴミっぽいものが混じっていますが、まあいいでしょう。

その上に薄くくん炭を敷き詰めます。2〜3mmでしょうか、下の用土が見えなくなるくらい。くん炭は籾殻を炭にしたものですが、これを混ぜると苔の色が良くなるんだとか。実際体験した訳ではないので分かりません。が、少なくとも悪臭の発生をある程度抑制してくれるんじゃないかと期待しています。

次は水苔を薄く敷き詰めるのですが、砕けてしまった小さなカケラを集めます。上の写真の左下あたりに溜まっているやつです。

こういう粉のようになった小さな破片を指でつまみ、先ほどのくん炭の上に敷き詰めます。

これも先ほどと同じく、下のくん炭が見えなくなるくらいでいいです。それ程分厚くは敷いていません。

敷き詰めたら霧吹きでゆっくりと、しこたま水をかけてしっかり吸わせます。近くで霧吹きすると水苔が吹っ飛んでしまうので、少し遠くから霧雨のイメージで吹きかけました。

次は苔を貼り付ける土台を作ります。上は盆栽用土、右下がピートモス、左側が少量の水で伸ばしたケト土です。ケト土4:ピートモス3:盆栽用土3くらいのイメージで作ってみました。

この配合が正解かどうかは分かりません。多少違っても大勢に影響はないと思うので、いろいろ試してオリジナルブレンドを見つけてみて下さい。ここにさらにくん炭を加えてもいい気がします。

百均のマドラースプーンを使い、ダマにならないようよ〜く混ぜます。ピートモスがなかなか水を吸ってくれないので、根気よく。

いい感じに土台が出来たら、マドラースプーンを使って先ほどの水苔の上に薄く敷いていきます。厚さは水苔が見えなくなる程度で十分ですが、鉢のヘリのところまできちんと敷き詰めました。なんだかお菓子作りをしている気分です。

こんな感じになりました。霧吹きで水をかけ、全体をなじませたら苔床の準備は終了です。

苔の選定・準備と貼り付け

今回採取した苔を並べてみます。

結構大きめのコロニーが取れたのではないかな?と思います。ちょうど前日に雨が降ったばかりなので、みんな元気に見えます。

これ、コスギゴケかも??と思っていましたが、やっぱりスナゴケのようですね。

こちらはホソウリゴケかしら?よく分かりませんが、盆栽にはぴったりだと思います。見た目的にもとっても好きなやつです。

これはギンゴケですね。多分ですけど。

これは…なんでしょうか?ワカリマセン!ただ、好きな苔ではあります。ホソウリゴケが伸びただけでしょうかね?

これ、ギンゴケの裏側なんですが…

ハサミで土の付いているところを切り落とします。あんまり切りすぎるとコロニーがバラバラになっちゃうので、適当なところでやめておきます。切り落としたらバケツの水で洗い、古い土を洗い流します。これもやりすぎるとバラバラになっちゃうので、適当なところでやめておきます。

古い土を洗い流したら、先ほど作ったピートモスやケト土を混ぜた土(混合用土?)を薄く塗ります。接着剤のイメージで。

そして苔床に貼り付けます。置くだけでなく、けっこうな力でグリグリと押し付け、用土になじませます。途中で霧吹きしてもいいです。苔がしっかり育つかどうかのポイントは、どれだけ用土に密着するかだと思っています。隙間なくしっかり密着するように押し付けてやります。多少やりすぎなくらいに押し付けてやりました。

次にスナゴケ(?)。同様に下側の土をハサミで切り取り、バケツの水で古い土を洗い流します。苔を下にして人差し指・中指・薬指で支え、バケツの水の中で親指で苔の裏側を優しく撫でてあげると、少しずつ古い土が洗い流されていきます。バケツの水が薄い灰色になったので、苔の裏に付いているのはアスファルトの粉塵がメインなのではないかな、と思います。

そこそこ古土が取れたところで裏面に混合用土を薄く塗り、苔床に貼り付けます。霧吹きをすると用土が柔らかくなるので、霧吹きしながらぎゅうぎゅうと押し付けます。苔が潰れてしまいますが、この程度では枯れませんのでしっかりと隙間なく貼り付けます。

他の苔も同様に貼り付けていきます。最初にどれをどの位置にどんな風に貼り付けるか決めていなかったので、かなりいい加減になってしまいました。きちんと見られる苔盆栽を作る、というよりは、盆栽に貼り付ける苔を培養する、という側面が強かったので、見た目はいい加減です。

苔を培養するというのが目的なので、コロニーとコロニーの間には少し隙間が空いています。1〜2年したらこの隙間を埋めるように苔が増えてくれたらありがたいのですが。

こんな感じで苔を貼り付けていきました。無計画だったこともあって、全部貼り付けることは出来ませんでしたが、まずまずいい感じでしょうか。苔を貼り付けたら全体にしっかり霧吹きして水をかけ、終了です。お疲れさまでした!

完成品と今後の管理

最終的にこんな感じになりました。購入したものの枯らしてしまったマメヅタ、元気なところだけ端っこに植えつけてあります。元気に育つとは思えませんが、ちょっとしたアクセント。とはいえ、コロニーとコロニーの隙間に寒水石のような化粧砂を敷き詰めれば、それだけで立派な苔盆栽になりそうです。ただ、今回の目的はあくまでも盆栽用の苔の培養ですので、隙間には残った混合用土を少しだけ詰め込んで隙間をなくしています。

最後にたっぷり霧吹きしたおかげか、みずみずしい苔がきれいです。小さなゴミが気になりますが。

これ、何ゴケでしょうね?スナゴケだと思っていたのですが、なんだか違うような気がします。なんでもいいので元気に育ってほしいものです。

これはホソウリゴケだと思います。手前はギンゴケ。どちらもしっかり増えてほしいですね。

もともとアスファルトの上に生えていた苔ですので、乾燥にはかなり強いはず。逆にあまりジメジメした環境は好きではないのではないかと思うので、水は少し辛めに、一日一回霧吹きで表面がしっかり水に浸かるくらいたっぷりと水をやろうと思います。置き場所はあまり陽が当たらない棚の2段目。1日1時間くらい直射日光が当たるところです。

数ヶ月して苔から新芽が出てきてくれれば安定した証拠だと思うのですが、ガラッと環境が変わってしまったので枯れないかどうか心配なところです。それに加えてここしばらくメチャクチャ暑い日が続いていますので、蒸れてしまわないようにするのも大事です。水を少なめに、カラカラに乾燥してしまわないようにするのが大事かと思います。

鉢以外はだいたい百均で揃うものばかりと思います。百均に置いてなくてもその辺のホームセンターに置いてあるものばかり。そんなにお金がかかるものではないので、ぜひ挑戦してみてください。

これで少しずつ増えてくれればいいのですが、果たしてどうなりますでしょうか!?

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