期せずして購入してしまった長寿梅、しかもいろいろあったせいで余計なスペースを取ってしまいました。このため、ずっとほったらかしで気になっていたサルスベリの根伏せを処分することにしたのですが、どうも枯れてる訳でもないっぽい。ということで、もう一度根伏せして見ることにしました。
サルスベリの現状
どうせ枯れているだろうと最初は処分してしまおうと思ったので、雑に取り扱ってしまいました。
現状こんな感じ。細い根が露出していたので真ん中にこんもりと水苔を盛っていたのですが、それは取ってあります。当時細根だったはずですがそこそこしっかり太くなってくれています。
この根の感じ、枯れてないな、と思い、もう一度この根を使って根伏せして見ることにしました。
長寿梅の根伏せのやり方
根の選定
まずはペットボトルからサルスベリを取り出します。ペットボトルを潰しながらよく揉んで用土を崩し、みんなまとめて引っ張り出しました。けっこう雑に引き出してしまいました。
一部枯れちゃってるものもありましたが、これは枯れてなかったものの一部。
試しに一本、軸を折ってみました。きれいな緑です。これは枯れてないですね。
正直みんな真っ直ぐで、大した曲がりがありません。この中から良さげな部分を探していきます。
これなんかちょっといいかな?
いらない部分を切り落としました。これくらいしっかり曲がりがあるといい感じなのですが… 上の方のヒゲ根もプチプチと爪で切ってしまいました。細いヒゲ根は下の方に少しあれば十分。教科書によってはなくてもいいと書いてあるくらいなのですが、全くないのもちょっと心配なので下の方は残してあります。
これも全く大したことのない曲がりですが、短くしてここだけだったら見られるかな、と思い…
これくらいまで短くしてしまいました。上も下も切っていますが、細い根は少しだけ残しています。
これもちょっとだけグネッているので…
右の方の太根を切り落としました。
こんな感じにしました。今こうやってみて見ると、上の方をもっと詰めた方が良かったかな、と思いますが、時既に遅し。
これも立派な根なのですが、大した曲がりがついておらず使えそうもありません。
これならまあいいか、と妥協してこれです。太くなって多少なりとも枝が出てくれれば多少はマシでしょうか。
こんな感じで5〜6本準備しました。これを植え付けていきます。
根伏せ苗の準備
植え付ける前に少しだけ。断面を処理します。
よく切れるナイフで表皮から内側にスパッと切り、形成層を整えます。この根はニッパーで適当に切っただけなので、形成層が潰れてしまっています。これを整えるためにこんなことをしています。結果的に鉛筆の先のような形になってしまってます。
植え付ける際面倒になりそうだったので、切り口を揃えて木綿糸でくくっています。株立ちにしようとか癒着させようという意図はなく、単に植えやすくするためだけにやっています。
根伏せ苗の植え付け
あとは鉢に植え付けるだけです。
空いていた懸崖鉢に植えつけます。下にはいつも通りの盆栽用土と元肥のマグアンプが入っています。ここに用土を流し込んでいきますが、少し入れては用事で突き、細根の隙間にもしっかり用土を入れました。この辺はいつも通り。
これくらいまで用土を入れました。最後にバケツの水に浸して揺するのもいつも通り。しっかり用土が締まって苗が動かなくなります。
表土上に水苔を貼る
最後に水苔を貼って断面を保護します。
細長い水苔にしっかり水を吸わせ、外側からぐるぐると置いていきます。
これくらいまで積み上げました。まだ真ん中の苗が見えています。
最後に丸っこい水苔で蓋をして出来上がりです。
もう一度、両手でぎゅっと水苔を押さえて固めたあと、霧吹きでたっぷり水を含ませました。作業はこれで終了。お疲れさまでした!
今後の管理
大してやることもないのですが、表面の水苔は乾かさないように頻繁に霧吹きで湿らせます。数日に一回は水をたっぷりかけてやります。置き場所は直射日光がほとんど当たらない明るい日陰。
芽が出てくるまで2〜3ヶ月、場合によってはそれ以上かかると思います。出てくるかどうかは神のみぞ知る、ということで、真夏になっても出てこないようなら諦めます。が、出てきてくれたら嬉しいなぁ。
期せずしてですが、マユミ・長寿梅・サルスベリと3つの根伏せをしてしまいました。どれもそれほど大きな苗(というか根っこ)なのでちゃんと芽が出てくるかかなり不安ではあるのですが、というかむしろダメ元でやっているのですが、生えてきてくれたら面白い素材になりそうです。
コメント