水苔の苗床を開けてみた!発根した種を朱温鉢に植え替えます

水苔の苗床を元に戻しておく 山もみじ (ヤマモミジ)
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去年の秋くらいからいろいろな種を蒔いています。水沈選別で沈まなかった種だったり、草木瓜や藤みたいに「もういらないかも?」と思った種をビニール袋に入れた水苔にとりあえず放り込んでいるのですが、先日開けた時に発根しているものもありましたのでちゃんと確認してみます。

水苔の苗床を開けてみる

あったかくなったり寒くなったりですが、水苔の中はどんな感じか。ビニール袋を開けて中をしっかり見てみます。

ビニール袋はこんな感じ。真ん中にヤマモミジ?らしきものが見えていますね。

開けてみます。もう芽が見えていますね。

ひょろひょろ伸びているのはおそらくヤマモミジ、もしくはトウカエデだと思います。そこそこ伸びてきていますが、これはこのまましばらくここに置いておくことにしました。網伏せとまではいかないけれど、ある程度自然な曲がりが付いてくれるんじゃないかと期待しているのです。今のところ真っ直ぐ伸びちゃってますけども。

ヒョロ〜っと何かが伸びていたので取り出してみると…

こんなんが出てきました。おそらくクサボケですね。

乾かないよう、水の中に放り込んでおきます。

こんなのも出てきました。これ、松ですね!黒松か赤松かわかりませんが、とりあえず松です。これも水に入れておきます。

このでっかいのはおそらく藤。で、その横にあるちっちゃいのは松ですね。

クサボケの成績がいいですねぇ。網伏せみたいにくねくねしてくれることを期待していたのですが、どれもこれももやしみたいに真っ直ぐ根が伸びてしまっています。

松も発根しているのをいくつか見つけました。

そしてこちらは藤ですね。真ん中のはカビなのかなんなのか、なんだかぬるぬるしたものが表面についていたので、指で擦ったり霧吹きを使ったり、きれいにしておきました。

いくらでも出てきてしまうのですが、せっかくなので水苔の苗床に入れたままいくつか残しておきます。どうなるかもう少し実験です。

もう一度、水苔を丸めるようにして袋を閉じました。また2週間くらいしたら開けてみるつもりです。

こんな風に表面に葉っぱが出てきてくれていればいいんですが、ずーっと水苔の中だと日の目を見ないまま枯れちゃうんですかねぇ。

ということで、いくつか取り出した種は鉢に植え付けることにします。

藤の種の植え付け

まずは藤から。藤は根伏せ素材用に蒔いた、用土中に大量の鉢底石を入れたものがありますので、そこに蒔いちゃうことにします。

こちらがその鉢。ここに…

竹串で下穴を開け、伸びた根を差し込みました。本当は途中に鉢底石があって根が曲がってくれたらいいのですが、下穴が真っ直ぐ開いてしまいました。ちょうど鉢底石に引っかからない位置だったんですね。こういうところに根が生えてしまうと意図したのとは違う真っ直ぐな根になってしまうんですが、まあ今後に期待です。

さっきのより根が短いのはこちらに。この下に別の藤がいるかも知れませんが、なんとかなるでしょう。写真では分かりにくいですが、表面の用土を少しどかして下穴を開け、植え付けてあります。このあと用土を戻しますので、種はもうちょっと土の中に入る形になるはず。

もうひとつはこんな感じに。根が短かったので、比較的深めに植えられました。

多分発根している藤はまだ探せばあると思うのですが、一旦3つ植え付けました。一部根が表土上に出ていますが、これくらい用土の中に入っていれば大丈夫な気がします。そのうちもともと植えてある藤が発芽してくると思いますし。

クサボケの種の植え付け

続いてクサボケです。

クサボケはこちらの鉢に植え付けます。こちらも藤と同様、根伏せ素材を狙って用土の中に大量の鉢底石を入れているものです。「沈まなかった」クサボケの種を蒔いたものなので、最終的に2本(+先日もうひとつ芽が出てきました)しか生えていないのです。

用土全体の表面に緑色の藻のようなぬるぬるが蔓延っていましたので、表面の用土をこそげ落としながらの作業です。こちらは縦に穴を開けるのではなく、横に筋をつけるように溝を掘り、そこに長く伸びたクサボケの根を沿わせるように植え付けていきました。

根の短いものはちょっと穴を開けて根が下になるように植え付けています。

こんな風に溝を掘って用土をどかして…

根を横にして植え付けて用土をかけてやります。

そのままだと根が真っ直ぐになってしまうので、意地悪して鉢底石を根に乗っけてみました。全部植え付けたあと指で用土を押さえるつもりなのですが、こうやって鉢底石を置いておけば多少は根に曲がりが付いてくれるんじゃないかと思うのです。

スペースが足りなくなってきたので、1ヶ所に3個植え付けます。あっちからとこっちから、あと真ん中に下に向かって根が伸びるような位置どりです。

さっきと同様、こちらにも鉢底石を置いて根にテンションをかけています。どれだけ意味があるのか自信はないですが、まだ根が柔らかいうちに曲げちゃいたいのです。この時期の根はもやしのように硬くて脆いので、ちょっと力を入れるだけでポキッと途中で折れてしまいます。

こちらが最後、1ヶ所に2個。

そして中央に鉢底石を。

全体ではこんな位置に新しく植え付けました。これやっちゃったから、もう2年くらいは掘り出せないですね。去年出てきたやつは3年ここにいることになりますので、それなりにごぼう根が太ってくれるんじゃないかと期待しています。

表面をいくらかこそげ落としましたので、用土を追加してあります。追加したあと、たっぷり水をかけて締め、指先でぎゅっと押し付けておきました。さっきの鉢底石が仕事してくれればいいんですが、まあ根っこの力には勝てないでしょうかね。

豆柿 藤の種の植え付け

発根している種の中に…

ちょっと大きめのクサボケの種がありました。よくみてみると表面がマットだし(クサボケはつやつやなはず)、大きいだけでなく形もちょっと違うし。これ、沈まなかった豆柿の種の気がするんです。

今過去記事を確認してみましたら、豆柿は10粒入手して10粒とも同じ鉢に蒔いています。ですので、これは小さな藤の種でした。残念!!

豆柿はこの豆柿を蒔いた鉢に植え付けることにしました。この鉢も根伏せ素材のために鉢底石が大量に入れてあるのです。ところが…

なんかいる!!

用土をどかしてみました。こちらは正真正銘、豆柿の種です。指でちょっと動かしてみたのですが動かず。これ、見えてないですが発根してるんじゃないだろうか、ということで、このままにしておくことにしました。もう数週間の辛抱ですかね?

で、この時点では豆柿だと思っていたので、これは特別にひとつ鉢を用意しよう、ということになりました。(この種が藤だと分かっていたら藤の鉢に植えたんですが…)

いつものようにゼオライトを入れ、それが隠れる程度に少々配合用土を入れます。ほんとにちょっとです。

その上に鉢底石(軽石)を入れます。

鉢底石の隙間が埋まる程度に配合用土を入れます。種の根が真ん中に来るように植え付けるつもりだったので、中心に大きめの鉢底石を置いています。

さらに鉢底石を追加します。大きな鉢底石の間に小さな鉢底石を流し込んでいます。

さらに配合用土を少し入れ、鉢底石の隙間が埋まるように流し込みました。少しだけ爪楊枝を使いましたが、すぐに鉢底石が浮いてきてしまうので、あまり念入りにはやっていません。なので鉢底石の間にまだ隙間がある可能性があります。

発根した根が中央の鉢底石の上に来るように配置。

こんな位置です。根の先が大きめの鉢底石の真上になるように置いています。

種の位置がずれないように少しずつ用土を足していきました。

最後にしっかりたっぷり水をかけ、名札を刺しておしまいです。あ、これ豆柿って書いてありますが、覚えているうちに”藤”って書き直しておかないといけないなぁ。

松の種の植え付け

最後は松です。

もやしというか稲というか。小さな種ですが、直根が真っ直ぐ伸びちゃってます。

いつもの通り朱温鉢に用土を用意します。半分くらい入れたところで、一番根が伸びているやつを先に植え付けました。爪楊枝で下穴を開けようとしたのですが、まだ用土が乾いているのでうまく穴が開きません。で、一応下穴らしきものを開けた上で、爪楊枝に直根を沿わせてゆっくり差し込んでいきました。爪楊枝を少しだけ下に出すことで、うまくガイドしてくれたんじゃないかと思います。

うまいことできたかな?この真っ直ぐな直根はそのうち切ってしまうので、そんなに気にしてません。

残りの種は適当に間隔を取って用土の上に置くだけにしました。

最後にたっぷり水をやり、名札を刺しておしまいです。名札には「発根済み」「水苔から」と書いておきましたが、名前は『松』です。赤松か黒松のどっちかなんですが、どっちか分からないんです。これは水苔にまくデメリットですね。似たようなものだと分かんなくなっちゃう。もみじと楓くらいなら本葉が出てくればすぐ分かるのですが、黒松と赤松じゃなかなか見分けるのが難しそうです。

黒松も赤松も、種の色が白っぽくて沈まない(白っぽい種はひとつも沈みませんでした)のはシイナ(=中がスカスカで発根しない種)と思ったのですが、意外にも発根してくれるということが分かりました。今後も沈まない種でもやっぱり捨てずに蒔いておくことにします。発根率が低いというのは変わらないでしょうけど。

今後の管理とか

これで水苔からの植え替え第一回は終了です。まだ発根している、あるいはこれから発根する種がたくさんあるはずなので、もう1回か2回は鉢上げ作業すると思います。もみじ・楓の類に手を付けていないし、クサボケももっとたくさん発根してくるでしょうから。

植え替えたやつは当面は盆栽棚の下の段、あまり日が当たらない場所に置いておきます。芽が出たら出来るだけ明るいところに移したいのですが、そろそろ場所が足りなくなってきました。これからもみじや楓、松などの軸切り挿し芽をする予定なのですが、ちょっとまずいですねぇ。

水苔に種を蒔いておくことで発根が確実に分かるのはメリットではありますが、発根しただけの状態で全然違う環境に植え替えられることは苗にとってはかなりの負担になると思いますので、痛し痒しでしょう。

もう4月になりますね。寒の戻りがあったとはいえまたあったかくなってくると思うので、今後どれだけ発芽してくれるか、楽しみにしておきたいと思います。

山もみじ (ヤマモミジ)草木瓜 (クサボケ・シドミ)藤 (フジ)赤松 (アカマツ)黒松 (クロマツ)
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